●薔薇の花1本‐Draco Malfoy ページ27
●薔薇の花シリーズ●
一目惚れの初恋など叶いやしない。 / ドラコ・マルフォイ
‐
昔のことが忘れられない。
忘れようと決めたはずなのに。
「はじめましてかな？わたしはA・ワトソン。君はなんていうの？」
ゴーストを見て驚かないのははじめてだった。
「……ドラコ！ ドラコ・マルフォイだ……！」
ゴーストである君の手は、握手をしても温かくない。
素直に綺麗だと思った。
そんな自分に驚いた。ゴーストなんかを綺麗だと思うなんてこの僕が。
「マルフォイはどうしてこんなところに？」
ここはホグワーツの端の端にある埃臭い倉庫だった。
「僕は……なんとなくだ。君こそどうしてここに？」
「ここで、人を待っているの」
「えっ」
「何年も何年も待っているのに全然来ないの。嫌われちゃったかなぁ？」
Aは自分がゴーストだと理解しているのか？
「あ、今、わたしのことバカにしたでしょ……？ わかってるわよ、自分がゴーストだってことぐらい」
「じゃあどうして」
「どっちかが死んだらすぐに追いかけてここでゴーストとして会おうって約束したの」
「それってもしかして、好きな奴との約束か？」
「ええ、そうよ」
「そうか……」
慰めるなんてことはできなかった。
何年も待っているなら自分でもうわかっているはずだから。
「その人はもうここには来ない」と。
「マルフォイは優しいのね、これまでここに来た人ではじめてよ……わたしを慰めなかった人は」
そんな優しい目で見ないでくれ。
輝きを失ったその目で。薄黒いその目で。
――僕が綺麗だと思ったその目で。
目が覚めたら、そこはいつもの寮だった。
「っは、」
夢か。――いや。違う。
「これ……？」
枕元には1本の薔薇があった。
それからは、あのAというゴーストとはあれ以来もう二度と会えなかった。
初恋の思い出となったこの出会いは、胸の奥にしまって。
そしていつかまた会えた時のために――忘れよう。
「薔薇が1本……君に一目惚れ。」
●薔薇の花3本‐Fred Weasley→←仕方ないので2000‐Harry Potter
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棗野 ｡(プロフ) - feat.もうしら寝さん» 返信が遅れてしまい申し訳ございません！ リクエストありがとうございます、早急に作りますね！ (2016年1月24日 22時) (
レス) id: 2e90d9dd81 (このIDを非表示/違反報告)
feat.もうしら寝 - ありがとうございます!リクエストでいろいろこまかいんですけど「ダーズリー家に夢主の猫が迷いこむ」→「許可をとり探しに来た夢主にハリーが一目惚れ」→「ハリーと同学年のグリフィンドール生であることが判明」→「いろいろあってハッピーエンド」という話を。 (2015年12月29日 16時) (レス) id: d5ada5d17a (このIDを非表示/違反報告)
棗野 ｡(プロフ) - feat.もうしら寝さん» いえいえ、こちらこそ！ もちろんですよ、リクエスト待っています！ (2015年12月23日 16時) (レス) id: 2e90d9dd81 (このIDを非表示/違反報告)
feat.もうしら寝 - ありがとうございます！ またリクエストしていいですか？ (2015年12月22日 14時) (レス) id: 506c16022b (このIDを非表示/違反報告)
棗野 ｡(プロフ) - feat．もうしら寝さん» ごめんなさい！ 誤字がありました、わざわざ、です！ 意味不明なこと返信してしまい申し訳ありません……(*_*; (2015年12月20日 23時) (レス) id: 2e90d9dd81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：棗野 ｡ | 作成日時：2015年8月8日 22時
