来世廻廻話 (ページ1)

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Prologue ページ1

NOSide

レイワ☓年○月△日午後☓時○分

《速報です。》
《今日、午後☓時○分ごろに、道路に遺体が発見されました。》
《警察は、ひき逃げ事件として、操作を進めています。》

《次のニュースです。》

…回想…

主人公Side

嗚呼どうして…

遡ること一時間前

俺の名前はレイ。
なんの変哲もないこの、地球に、ただの背景のようなモブキャラとして、穏やかな悪く言えば、退屈な時間を過ごしている。

今日は、毎日引きこもっているのだが、そろそろ日光を浴びないと病気になると思い、仕方なく外にでている。

せっかく外にでたのだから、ス○バぐらいは行ってこようか。
だが、ス○バは、あんまり好きではない。
名前が長いにプラスし、店員が、ギャルっぽくて、話しづらいのだ。

なので、大抵は、抹茶ラテぐらいしか飲まない。
言いやすいから。

などと考えながら、横断歩道を、渡っていた。
「あ…危ない！」
なんて言葉が、耳に届くか届かないかぐらいの、ときだった。
大声にびっくりし、声の主のほうへ、振り返ろうとした時だった。

体に、大きな衝撃が走った。

自分が、今どう言う状況なのか理解するのには、少し時間がかかった。

だが、それも、すぐ近くにある真っ黒なコンクリートと、近くを走り去って行くトラックの音、視界が段々と朱色に染まっていく感覚で分かった。

…自分はトラックに撥ねられたのだと。

これが、俗に言うひき逃げか、
…別にわざとじゃないのなら、救急車を呼んでくれればいいのに。
なんで、去ってゆくのだろう。

なんて呑気に考えている。
…だが、段々と体力も感覚も無くなっていくのは、感じている。
感じるだけで、もう何も出来ないが。

…だが、意外とあんまり、「死」という実感は湧かない。
病気よりは、いい気さえしてきた。

もうそろそろだな。
限界だ。

次目覚めるのは、天国か地獄か。
天国がいいわ

…来世はもう少し、面白い人生が待ち受けてるといいな。
…来世もあるか分かんないのにね…

嗚呼、この醜い世界から、さようなら。

回想終了

警察から引用。

名前柊レイ

歳推定28歳

性別中性的な見た目だが、男性と思われる。

原因トラックによるひき逃げ。