丸投げ ページ6
この宇宙で絶対的な人気を誇るアイドルユニット、ワルキューレ。
高い歌唱力と求心力を持つ新進気鋭の若手アイドル、トリーブ。
この二組の共通点は「歌」だが、その特性は異なる。
ワルキューレは、アイドルとして完璧だ。
歌もダンスも立ち居振る舞いでさえも、可憐な理想の女の子を体現している。
対してトリーブは、傭兵で構成された異色のアイドルだ。
男女混合のグループである彼らはパフォーマンスの幅が広く、必要とあらば戦闘すらも行う。
トリーブは、護る必要がない。
故に、ケイオスへ傭兵団アントロポファジーが介入してくることはない。
これが、アーネスト・ジョンソンがトリーブとの協力を容認した理由だった。
そしてトリーブのマネージャー、シロハは、Δ小隊へ接触するよりも前に艦長の承諾を得ていた。
つまりは、Δ小隊の隊長であるアラドがシロハからの申し出を拒否したところで、何の意味もなかった、というわけだ。
その事に、小隊の中で不満のない者はいない。
わざわざ神経を逆撫でしに来たシロハの行為に、寛容なアラドですら不快感を持っている。
だが、決定は決定だ。
それに、ワルキューレだけでは対処しきれない場合があることも、残念ながら事実。
それはもちろん、小隊のメンバーもわかっている。
わかっている、が。
「あ、作戦はそちらにお任せします。トリーブはそれに合わせて動きますから」
カナメがブリーフィングの話を持ちかけたところ、シロハはあっけらかんとそう言ったのだ。
「シロハさん…それでは連携が」
「ですから、こちらはあなた方の邪魔にならないようヴァールを制圧します」
まるで会議に参加する気が…いや、話を聞く気がない。
シロハはカナメに名刺を渡して名前の下のアドレスに連絡するよう伝えると、そのまま呑気に手を振ってどこぞへと消えてしまった。
トリーブを守る必要はない、しかし、彼らの行動が作戦の邪魔になってしまえば元も子もない。
第一、協力しようと言ったのは彼女であるのに、いざそうなれば小隊に丸投げで全く信頼できないし、信頼できなければ信用もできないし、信用できなければ同じ戦場に立って戦うのは抵抗がある。
そう言おうにも、マネージャーであるはずのシロハはなぜかなかなか捕まらない。
トリーブのメンバーに伝えてもらおうにも、四人中三人は自由すぎて伝言を忘れそうで不安だ。
カナメは一人、廊下で頭を抱えた。
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糸圭卯格(プロフ) - 「進まない」一部変更いたしました。 (2017年5月5日 12時) (
レス) id: 00eb5803e0 (このIDを非表示/違反報告)
糸圭卯格(プロフ) - 綺羅さん» 初めまして綺羅さん！このところ忙しくて中々更新ができない状況にあります(-_-;) 落ち着いたら順次更新する予定ですので お待ちいただければ幸いです 。 お待たせしてしまい申し訳ございません_(._.)_ (2017年5月4日 16時) (レス) id: 00eb5803e0 (このIDを非表示/違反報告)
綺羅(プロフ) - 更新楽しみにしてます！！頑張って下さい！ (2017年5月2日 19時) (レス) id: 36ff8fed08 (このIDを非表示/違反報告)
糸圭卯格(プロフ) - 「輸送機」修正します(；一_一)申し訳ありません… (2017年2月3日 20時) (レス) id: 11761a9c1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：糸圭卯格 | 作者ホームページ：http://commu.nosv.org/bbs/inkscope
作成日時：2017年1月23日 23時
