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「どうぞゆっくりしてってね〜」
「ありがとうございますっ」
そして一旦ミカの部屋に入った。
そらるさんからの誕生日プレゼントでミカがもらったらしいもっふもふの てるてる坊主のぬいぐるみをギュッと抱きしめながら どうしよう と考える。
いつ渡せばいいものか。どんな感じで渡せば良いのか。
うーん と唸っていると、ミカが 今行けば？ と。
「たぶん今ならリビングでテレビ見てるだろうから。あともうちょっとすると部屋に閉じこもっちゃって出てこなくなるから今のうちだと思うよ」
「え、引きこもるの？」
「私にもよくわかんないけどね。なんかパソコンいじってる」
「へぇ……まぁいいや。じゃあ今行って来ようかな」
「おっけ、頑張れ！」
友からの声援を受け、ラッピングされたガトーショコラを持って階段を降りリビングに入る。
「あ、Aちゃん。どうしたの？ミカは？」
「ミカなら部屋にいます。えっと、そらるさんに渡したいものがあって…」
「ん？渡したいもの？」
ドキドキしながら背中に隠してあった袋を見せる。
「今日、バレンタインデー、なので」
「…俺にくれるの？」
「……はい」
どうぞ と言いながら袋をそらるさんに渡す。
そらるさんは驚きながらも受け取ってくれた。
「あの、私…っ」
「Aちゃん、俺ね夢あるんだ。今はその夢に向かって頑張ってる最中。だから今、そのことでいっぱいいっぱいで周りを上手く見る余裕無いんだ」
「……そう、ですか」
「これ、ありがとうね。すごい美味そう」
私はそらるさんの顔を見れなくて俯く。
きっと今、そらるさんはあの優しい笑みを浮かべてるんだろう。私が、傷つかないように。
そらるさんは優しいから、ズバッと言わずに遠まわしに私が傷つかないように配慮して言葉を言ってくれた。
だから、私もその優しさに答えなくちゃ。
鼻の奥がツーンッとするのも気にせずに、そらるさんを見て精一杯の笑顔を見せる。
「それすごい上手くできたんですよ！絶対美味しいので是非食べてくださいね！」
「そうなんだ。それは楽しみだね」
やめてください と心の中で呟く。
そんな困ったようなでも優しい微笑みを私に見せないで。
「では、失礼しましたっ」
元気な声を出し、リビングから出る。
でもリビングから出てドアを閉めた瞬間堪えていた涙が溢れてきた。
「………好きでしたっ…」
fin.
▽5-1(うらたぬき×先輩)→←▼4-1(そらる×友達の兄)
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菊香(プロフ) - 猫わかめさん» うふふ切ないの書くの好きなんですよね…(苦笑)あのセンラさんの立場大好きですwありがとうございます^^* (2018年3月19日 6時) (
レス) id: 9d5bd3b9e7 (このIDを非表示/違反報告)
猫わかめ - え、最後のまふ君のやつセンラさん夢主ちゃんの事……これからも頑張ってください(ﾟ∀ﾟ) (2018年3月19日 0時) (レス) id: d5ef40128c (このIDを非表示/違反報告)
菊香(プロフ) - りんさん» 切ないお話もあったのでそう言って頂けて嬉しいです(*´ω`*)ありがとうございます^^* (2018年3月18日 17時) (レス) id: 9d5bd3b9e7 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - せつなかった (2018年3月17日 19時) (レス) id: 5016550d2e (このIDを非表示/違反報告)
菊香(プロフ) - りんさん» ありがとうございます^^* 更新頑張りますね！ (2018年3月15日 7時) (レス) id: 9d5bd3b9e7 (このIDを非表示/違反報告)
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