あの時の姿で ページ18
リリアへ
貴方がこの手紙を読んでいるという事は、妾はもうリリアの前にはいないのね。今の妾には想像できないわ。
ごめんなさい、黙ってて。だってあの塔に生贄が必要だと言ったら絶対リリアが行くと言ったでしょう?リリアは妖精族で妾は人間。先に消えるのは妾。だったらその日が少しくらい早まってもいいかなって思ったの。
妾だって、死は怖いわ。だけど、この国の民の笑顔とドラコニア様の名声。そしてリリアが生きている事。その事を考えたらそんなものすぐに消えちゃった。
妾は祈ることにしたの。祈りが叶ったら自分はどうなるのかは分からないけど。
祈りの代償は重く、残酷だと聞くけど思いが強ければ強いほど叶えてくれる。記憶をなくすかもしれないし、その時代で妾の存在が恐れられるものになるかもしれない。
でも、貴方が一番最初に妾にかけてくれたあの言葉。あれを合言葉にしましょう。
妾はその言葉を聞いたらきっと、きっと。どんなに記憶がなくてもリリアに再び会えた喜びで満ちる。
そうそう。次の当主なんだけど…父さんの甥だと伝えておいて。お願いね。
なんかめちゃくちゃになっちゃった…ま、いいか。
最後に。リリアは素の方がいいよ。その方がかわいい。きっと。
それと、愛しているわ。あなたの事をこんなに好きになるとは思わなかったんだけどな…
また会える日まで。
レイ・シャーベルス
リリア「お主は…わしの事を…全て見抜いていたのか…」
そう力なく口にし、ポロポロと涙を落とすリリア。
リリア「わしは…お主の事を…何もわかっていなかったのに…!」
聞きなれたいつものリリアの口調になると、シュルシュルと体が縮んでいき…
Aが知っているリリアになった。
リリア「わしも…お主の事を…好いている…愛している…!!」
駄々をこねる子供のように首をブンブンと横に振り続け、ひとしきり涙を流した後リリアはこう言った。
リリア「わしは…お主とは…つりあわんな……また会おう…レイ…いや…シャーベルス…」
A(…!?)
リリアは大粒の涙を流していた。
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Fの小説(プロフ) - 星猫さん» 合作は作者の手の状態が悪いのと、合作をしたくないという勝手な理由により必ずお断りしています。ごめんなさい… (2021年3月2日 23時) (レス) id: 1437a4eab1 (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - 知ってるアニメは何ですか? (2021年3月2日 22時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 一緒に合作しませんか? (2021年3月2日 22時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
Fの小説(プロフ) - 瑠李さん» ありがとうございます!更新遅いですが、頑張ります!これからもよろしくお願いします! (2020年12月26日 16時) (レス) id: 1437a4eab1 (このIDを非表示/違反報告)
瑠李(プロフ) - 更新楽しみに待っています (2020年12月25日 0時) (レス) id: 39848ca80e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Fの小説 | 作成日時:2020年11月20日 6時