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闇に包まれた復讐 ページ24

イデア「あ…A…っ……?」

A「ロボットの不具合で、茨の谷へと向かってしまった。あなたの雇った召使…暗殺者(アサッシン)が言っていたけれど…」




いつからそこにいたのだろうか。Aはコツコツと靴音を立てて、ゆっくりとこちらへ向かってきた。リドル達が入ってきたところからだ。

そして、こちらを振り返るシルバーたちの少し後ろで立ち止まった。




A「ロボットの不具合って…そんなくだらない理由で、夕焼けの草原に行くはずが茨の谷へ向かう事になってしまって…こんな事にならなければいけなかったの?」




あの時、召使たちを殺した時のような目でイデアを見据える。そんなAの気迫に耐えられず、イデアは唇をわなわなと振るわせてしまう。




A「……そのロボットたちが…何人、人を殺したと思っているの…」

イデア「!」

A「もう…いい…言い訳は………聞き飽きたんだよ…」




そう言って。

突然部屋が暗闇に包まれた。

何が起こったのか、誰も理解する事が出来なかった。




しゃん!!!




その直後に響き渡った氷の魔力が放たれた音。




イデア「ひぃぃぃぃ!!!」




そして、イデアの悲鳴。

事態が分からずに、立ち尽くすシルバーたち。マレウスとリドルだけが、声のした方へと駆け出した。




リドル「Aっ!先輩!」




この暗闇の正体が、なんとなくわかる気がする。

もし、不具合が起きていなかったら茨の谷へ来ることはなかったはずだという理不尽すぎる憎悪。

理不尽なことで怒っている事は分かっていても、それでも己の本能のままに動こうとするAの揺るがない決意。

彼女の悲しみを塗り固めて行動させている原動力となってしまっているのは…やはり憎悪だろう。




机らしきものに足をかけて、踏み台にして跳ぶ。すると、憎悪の暗闇から一気に解放されて…広がっていたのはオレンジ色の空だった。

そして、正面で浮いている憎悪の根源を見つけて彼らも急いで浮遊魔法をかける。




セベク「僕たちも、急がなくては…!」




マレウスとリドルが闇へ飛び込んでしばらく経って、ようやく彼らは重い足を動かした。

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瑠李(プロフ) - 続編待っています。 (2021年12月5日 23時) (レス) @page43 id: 9824e2f221 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Fの小説 | 作成日時:2021年8月14日 21時

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