冷徹な彼女は憎悪を知らない【ツイステ】 (ページ3)

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始まりは幸せな雰囲気からページ3

シルバー「セベクか。おはよう」

A「朝から元気ですね、セベク」

後ろを振り返ると声は大きいものの、セベクがやや眠そうな目でやってきていた。今は前髪を完全に後ろに持っていき、体つきも更にしっかりしている。

セベク「最近、よく晴れますね」

A「そのくらい、平穏な毎日を過ごせているのでしょうね…風だってとても気持ちがいいですし…」

シルバー「さすが、マレウス様」

この空を…いつまでも見ていたいと心の底から思っている。

「お前さん達、こんな所におったのか」

シルバー「親父殿！」

セベク「おはようございます！リリア様！」

いつ聞いても落ち着く、低い声。朝の風と共に体にしみ込んでくる。

A「リリア、おはようございます…！」

リリア「あぁ。おはよう、A」

Aと同じで背が伸びたリリア。今は髪の内側は緑色になっている。

シルバー「では、マレウス様の所に行ってきます」

セベク「朝食の時にお呼びします！失礼します！」

2人はそう言ってそそくさとバルコニーから出て行った。最近はずっとあのようなよそよそしい態度をとってまでAとリリアを二人きりにさせようとする。

リリア「くふふ…別にそんな気遣いなどしなくてもいいのにのぅ…」

A「ほんとですよね…ふふ…優しいのやらなんなのやら」

リリア「今日は珍しく早起きしたんじゃな、2人は」

みたいです、と笑いながら答えると不意にリリアが後ろからAを抱きしめた。

リリア「まぁ、わしはお前さんと2人きりになれたって事が嬉しいけどのぅ」

A「リ、リア…」

リリア「Aがよく笑ってくれてわしはとっても嬉しいぞ」

後ろから感じるリリアの体温にAは心地よさを覚えた。