今日:7 hit、昨日:16 hit、合計:16,592 hit
小｜中｜大
胸の痛み ページ15
ヴィルの言葉はすとんとAの体の中へと落ちていく。
A「たしかに、かわいいです。私が小さかった時も、きっと」
ヴィル「絶対そうよ。でもね、今もきれいで素敵よ…ねぇ、A」
抱きしめる力を緩め、ヴィルはAと向き合うような体制になる。
ヴィル「……A、何か悩み事あるんじゃない？しかも……一ヶ月以上も前から」
思ってもみなかった言葉に、Aは驚く。
A「えっと…どうして……それって私が目を覚ました時から、という事になるじゃないですか」
ヴィル「いつものAとは何かが違うって……感じてたからよ」
そんな事を言われて考えようとした時、再びヴィルに抱きしめられた。
しかも、さっきよりも暖かく…優しかった。
A「……っ！！！」
その時、Aの胸に鋭く尖ったものが刺さる感覚に襲われる。とても痛い。今までの痛みとは比べ物にならない。
ヴィル「A、どうしたの…」
A「痛い……いたい…胸が………っ！！！」
しかも刺さっただけではなく、何度も刺さってくる。まるで、脈打っているように。
ヴィル「ゆっくり深呼吸しましょ…そう、ゆっくりよ…」
優しくAの背中をさすってくれるヴィルの気持ちが、逆にその胸の痛みを強くした。
A「……めて…」
ヴィル「どうしたの…」
A「やめてって言ったの！！！！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 300人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Fの小説 | 作成日時：2021年4月9日 21時
