冷徹なあの子は愛を知らない【ツイステ】 (ページ12)

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対価ページ12

フロイドが料理を持ってきたようで、スノとスラはふわふわのソファで飛び回っていた。こちらの方にもいい匂いが漂ってくる。どうやらカルボナーラのようだ。

A「美味しそう…何から何まで本当にありがとうございます。あの、対価の事なのですが…」

アズール「それは大丈夫です。もう頂いたので。あなたには双子の妹と弟がいたという事実で十分です」

眼鏡をかけ直し、そう話すアズールにAは不満そうに答える。

A「それだけだと私が満足できません。そうですね…私がこのお店のスポンサーになって差し上げる、と言うのはいかがでしょう」

今、放たれた言葉を理解するのに時間がかかったアズール。

アズール「い、今、スポンサーと言いましたか…？」

A「はい、確かに言いました。将来、このお店を拡大させるためには今の売り上げ、持っている資金だと苦しいと思います。そうしたら私が融資と言う形であなた達を支える事が出来ると思うのです」

せっかくかけ直したのに、メガネがずれてしまった。

A「ビジネスパートナーになって差し上げます、という事ですね」

再び眼鏡をかけ直して、アズールは言う。

アズール「……本気、ですか…？」

A「はい。あの子たちにあんなに良くして頂いているのに、対価が…情報だけだなんて割に合いませんから」

アズール「あなたの提案も割に合っていないというレベルではないのですが…」

そう言ってうなるアズール。

アズール「いつまでもAとのつながりを持っていられるのなら…ぜひ、僕たちのスポンサーになって頂けませんか…？」

A「はい、喜んで」

2人はガシっと握手をした。