キミに捧げる ページ21
SIDE:A
翔平「じゃあ、俺にキスしてよ……」
小さくつぶやいた翔平の声がやけに大きく聞こえた。ここまで弱っている翔平を私は初めて見た
…当たり前だ。メジャー挑戦直後の怪我の時もそのあとの調子の上がらないシーズンの時も
私は翔平との連絡を避けていた。邪魔したらダメだって自分に言い聞かせて
でも、1番辛かったのは、1番弱音を吐きたかったのは翔平だって心の中ではわかってた
____これからはきちんと向き合うって決めたんだ
A『翔平、顔上げて』
ソファーに座る翔平は私を見上げる形で顔を上げた。紅く染まった頬もくしゃくしゃに崩れた髪も、握る手の熱さも
__全部が好きだった。こんなに好きなんだったら先に伝えとけばよかったな……
呆然とする翔平の口に優しくキスを落とした
焦った翔平はまた頬を紅くした。耳まで真っ赤になっているその姿が愛おしかった
A『これからはちゃんと向き合うって決めた。私の前で完璧にならなくていいから。弱虫だって泣き虫だって何でも受け止めるから』
今にも泣き出しそうな翔平を優しく抱きしめる。背中に回った翔平の手は震えていた。ホント…態度と身長だけは大人なんだから…
A『よしっ!昨日の誤解も解けたし!明日っていうかもう今日だけど!試合だから寝るよ!私は帰るから!……
____遠回りに帰りたいって言ってるんですが!!翔平さん!離してもらっていいですか!!?』
抱きしめた格好から離してくれない翔平
え、これ、明日までこのままとか言わないよね?明日私スタメン起用なんですけど!!?
すると、翔平は下を向けていた顔を上げて、ずらっ子のように笑った
あ、こりゃ…マズっ……
そう思ったときには一足遅く、持ち上げられていたご丁寧にお姫様抱っこで
翔平「俺だけドキドキしてるのズルいから、このまま一緒に寝よ?」
A『殺す気か!!』
翔平「はいはい、静かにねー」
2人共、ベットに転がった
その後はもうほとんど覚えてない。抱き枕にされてそのまま寝てしまった気がする
目が覚めて、横を見た時の私の反応はヤバかった。声を出す暇もなく飛び起きたら、ベットから転げ落ちてしまった
その勢いで翔平を起こしてしまってもう朝から気分激落ち
A『ごめん、翔平ぇ…』
翔平「大丈夫だって笑 ほら、朝ご飯遅れるよ」
今日が歴史を変える日なんて思いもしないぐらい穏やかな朝だった
866人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆらら - 黄色ジャス民さん» 返信が遅くなりすみません。現在、書いている途中なのでパスワードにしていますが、1話書き終えたら全体公開にする予定です。急いで書き上げます。すみませんでした (3月29日 15時) (レス) @page49 id: d6fa48bb82 (このIDを非表示/違反報告)
黄色ジャス民(プロフ) - ゆららさん。空に羽ばたくNO1のパスワードを教えて下さい。 (3月28日 23時) (レス) id: 8ff4fc4814 (このIDを非表示/違反報告)
ゆらら - ゆうきさん» コメント、アンケートのご協力、ありがとうございます!!皆様新作、続編希望ですね…笑。頑張って更新していきたいと思います!ありがとうございました😊 (1月14日 8時) (レス) id: d6fa48bb82 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(プロフ) - 主様が書くお話いつも楽しみに読ませていただいています!これからも主様の作品を読みたいです!なので、3番でお願いします🙇🏻♀️ (1月14日 2時) (レス) @page40 id: 1c1d67dc9d (このIDを非表示/違反報告)
ゆらら - ゆーさん» コメント、アンケートのご協力、ありがとうございます!!皆様にお褒めの言葉をいただけてわたくしも感激でございます。新作は今ちょこちょこ作っているのでできたら更新させていただきます!!ありがとうございました😊 (1月14日 0時) (レス) id: d6fa48bb82 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆらら | 作成日時:2023年10月27日 21時