関係性 ページ1
・
「A?」
少し低くて、
でも暖かいその声でハっと我に返った
「あ、うん。
就職のことだよね」
「聞いてなかったでしょ」
ムッとしながら大人っぽく笑うとこ
ほんとうにずるいと思う
この人は私のことを全くそういう風に見ていない
お昼のランチに
たまーに誘って
きっと他の子には言わないようなちょっとした
愚痴を話してくれて
もちろんわたしの
きっとあっちにとったら幼稚なお話も
嫌な顔ひとつせず聞いてくれる
でも違うのだ
「Aはもうテスト終わったんだっけ」
「うん。
がんばったつもりなんだけど、」
実は先月から予定外の事務のバイトを始めた
将来的に考えてもきっといい経験になると思うし
周りの環境も申し分ないくらいよくて
なにより収入だって他より断然いいと思う
「なんか最近忙しそうだよね」
「バイト、はじめてね。
友達から紹介してもらって」
「そうなの?」
「わたし不器用だから
どうしても両立とか、やっぱりできなくて」
えへへ、と笑うと
心配そうな目を返された
「たまには息抜きもしないとなあ、」
「へ?」
「このあとまだ大丈夫?」
「え、あ、次は3時からだけど」
「じゃあどこか行こうよ
Aの行きたいとこ」
頬杖をしてサラっと
私の喜ぶって分かってていうとこ
きらいだよ
でもやっぱりだいすきだよ
周りの人の声が聞こえる
王子様みたいな人がいるって
「、、じゃあお散歩したい」
「そんなのでいいの?」
りょうちゃん
わたしのひとつ上の幼馴染で
それで
それで
私の大好きな人
2人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作成日時:2018年9月6日 15時