ご近所のワタナベさん。 (ページ16)

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「めちゃめちゃ買った…！！」

『お前本当悩み過ぎ』

「だって！あんなに種類あると誰だって悩む…」

そんな話をしながら行きと同様、渡辺さんの車に乗せて貰う。

やっぱりソワソワはしてしまうけど、また運転姿が見れるんだなぁ、なんて、そういう事を考えると自然と頬が緩んでいて。

『まあ、気になってた他のやつは今度試せばいいんじゃねぇの』

「…今度、も、来てくれるんですか！？」

『や、自分で行けよ。

…行ってもいいけど。』

ツンデレ極めたような渡辺さんの返事に、また私は舞い上がる。

そんな余韻たっぷりの話をしていると一日が終わるのなんてあっという間で。

気付けばマンションの前に居た。

「今日めちゃくちゃ楽しかったです。色々揃えられたし、なんなら辰哉くんのおかげで渡辺さんの名前まで知れて！

本当にありがとうございました！」

『…ん、楽しめたんなら、何より』

これでもか、という程にハイテンションでお礼を伝える。でも、それでも分かるほどに渡辺さんとは温度差があって。

「…どうかしましたか？」

つられるように私も落ち着いていく。

『あのさ、何でまだ "渡辺さん" な訳？』

やっぱり、読めなくて。

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