1人に愛されて No side ページ3
樹「91年式で130万円…たっけーな、好きな色なんだけど高すぎる…」
S高校の屋上で、車の雑誌と睨み合いながら武内樹が言った。
樹「なぁ拓海、聞いてんのかよ？」
拓海「聞いてるよ…で、いくらなんだよその“ハチロク”って」
気だるげに返答したのは、樹の友人、藤原拓海。
遠い目をしているようだが、ちゃんと話は聞いている。
樹「30万ってのがある」
拓海「今んとこいくら貯まってんだ？」
樹「5万とちょっと」
がっくり項垂れて小さな声で答えた樹。
雑誌の勝利のようだ。
拓海「先はなげーな」
心底興味なさげに答える友人を他所に、樹はまたもや雑誌を睨みつけた。
樹「あーあ、ドカンと稼ぐ方法ってねーかなー。オレらが今やってるスタンドのバイトじゃ夏休みフルに頑張ってもいいとこ12万ってとこかなー」
と、そこに
「バイトしてるんだ？拓海くんたち」
「まだ5万じゃ、先は長いぞぉ？」
2人の声が聞こえた
拓海「A！？」
樹「おっす！」
茂木「なによー。A一人じゃなくて悪かったわねー。…それより、1ヵ月やって12万ぐらいなの？バイトって。それって週に何日ぐらい働くのォ？」
茂木なつき。学校でもそれなりに人気があり、良い噂も悪い噂もちらほら。
まあ援助交際してるんだから、金銭感覚おかしいのは当然だよね。
樹「みっちりだよ。週5回か6回」
茂木「そんなに働くのォ！？そんだけ働いてたった12万なのーっ！？」
A「当たり前でしょ、何言ってんの」
冷静に突っ込むAだが、彼女は茂木が援助交際していることは知らない。
茂木「ゴメンねAっ！知らなかったー、バイトしたことないから…。バイト頑張ってね、期末試験終わったら皆で遊びにいこ？ほらっ、行こう、A！」
A「えっ！？あ、ちょっと！…またね、拓海に樹！」
茂木に半ば引きずられるようにしてAは戻っていった。
まるで嵐のような二人が去った後をポカンと見つめたあと、ようやく我に帰った樹が騒ぎ始める。
樹「おい拓海！聞いたか！？期末試験終わったら遊びに行こうだって！！くーっ！俺はAと出掛けられるならどこでもいいけどな！」
拓海「(Aと…デートか……)」
樹「おい聞いてんのかよー！」
拓海「聞いてる聞いてる。A、可愛いもんな」
樹「だよなだよなっ！くっそー俺より付き合いが長い拓海が羨ましいよ…」
拓海「(楽しみだな…)」
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璃央(プロフ) - 更新して下さるのをお待ちしてます！ (2021年9月27日 1時) (
レス) @page19 id: 14bf31e43a (このIDを非表示/違反報告)
ﾅﾅｼﾉｶｵﾅｼ - すっごい続き気になる！もう何年も前の作品ですが、気長に更新待ってます！ (2021年1月28日 15時) (レス) id: 73372216ee (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています！更新停止状態のままですが更新はされるのでしょうか？ (2019年10月19日 13時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になってます！もう更新されないのでしょうか？ (2018年12月14日 18時) (レス) id: 6124a9987a (このIDを非表示/違反報告)
七夕☆ - 拓音さん» そう言って頂ける私って何て幸せ者なんd(((ありがとうございます！！頑張ります！！！ (2016年8月17日 10時) (レス) id: 09ed2197b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：煕流 | 作成日時：2016年3月24日 22時
