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許さんと中野さんに逢う日。
会社は業務停止中なのでメイクを濃くして向かう。
許 「あ、藤牧さん」
『許さん。お久しぶりです。』
許 「今日、中野さんが体調不良で代わりに」
二人きり。緊張して唾を飲み込む。
許 「柾哉さんが会社を辞職したので、流れは大きく変わりました。あと一押しでLAPONE Designを去れますね。」
『でも、この会社で残りたいです。』
すると許さんはそのまま顔を背けた。
許 「柾哉さんが居なくなったからって、LAPONE Designは変わったわけじゃないです。」
『どういう事ですか？』
許 「藤牧さんの事を好きな人があと一人居ます。」
大夢くんはもう私が振ったから、
恋人としてではなく、親友として私を見ている。
誰だろう？
許 「その人がいない限り、藤牧さんはこの会社にいたら苦しい思いをするだけです。」
許 「僕は言いましたよね？藤牧さんの味方です。と。」
『はい、言いました、』
許 「あれの本当の意味、気になりますか？」
『気になりま＿＿＿＿』
許 「好きです、藤牧さん、貴方の事が」
会話を遮って聞いた 「好き」という言葉。
『………………許さん』
許 「他人行儀なので、二人きりの時はフェンファンって呼んでください。あと、タメ口でいいです。」
『……私、豊凡、の事が好き』
許 「ふふふ、僕も」
柾哉さんには無かったこの感情が、芽生え始める。
許 「だから僕の提案にしっかり乗ってね。A」
『はい』
許 「僕、これで仕事終わりなので、裏口で待ってて。」
『いいよ』
髪の毛をかき上げる仕草が好き。
上司の方に 「お先に上がります」と言って、
タイムカードを切って出ていった。
許 「ねえ、好きだと思わなかった」
『私も好きだと思わなかった』
許 「僕なんて興味ないって思ってたから」
『日に日に、好きになっていたの』
許 「A」
大通りの交差点。信号待ち。
許 「Aに、本当の幸せを教えてあげるね。」
そっと腰に手を当ててゆっくりと近づく唇。
信号が青になっても、心はまだ赤信号のまま。
自然と手が繋がって、お互いに顔を見合っては照れて、
離れたくなくてつい私から言ってしまった。
『＿＿＿豊凡、、一緒にいて』
彼は目を細めてニコッと笑って、
許 「僕もAと一緒にいたかった」って。
幸せの方程式の答えは柾哉さんじゃなくて
豊凡くんだったんだ。
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Rin(プロフ) - 関節からシークワーサーさん» ありがとう凄く嬉しいお♡モチベ上がるわまじ最高 (2022年1月26日 22時) (
レス) id: 16fca15840 (このIDを非表示/違反報告)
関節からシークワーサー - めちゃめちゃ面白いお❤︎ (2022年1月26日 22時) (レス) @page6 id: 676ee1f579 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Rin | 作成日時：2022年1月22日 10時
