▽▲ 寝ても覚めても 2 ▲▽hkin,inhk (ページ40)

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「どうしたら離してくれるの？」

「やだ、離さない。ひかるのことは一生離さない。だって人生の伴侶だもん」

「はんっ…なっ、なに話をおっきくしてんのよ！」

あぁ、顔真っ赤にしてんだろうな、かわいい。

ひかるの顔みれないのは残念だけど、まだこうやってくっついてたい。

「もぅ、そーゆうことじゃなくて…お風呂、入りたいから」

ずっとこのままじゃ何もできないよ？って。
わかってるけど、離れたくない。

だって今日は、この場所、ずっと取られてたんだから。

全く動かない私にため息をついて、ひかるは「もぅ…」って小さく呆れた声をあげた。

…あぁ、また困らせた。

ひかるが優しいからつい困らせちゃう。いつもこうだ。

でも、だって、どうしても。
あたし、ひかるの前だとわがままになっちゃうの。

背中に回っていた手が離れて、いよいよ呆れられた？って不安になった瞬間、細い指でそっと髪をかき上げられた。

「ウチは、とっくに慧だけのものだよ？」

「！！」

耳元で囁かれたそれは、私の思考を停止させるのには十分だった。

動揺して力が抜けた腕を解かれて体を離される。

「…なに、めずらしく真っ赤じゃん笑」

「…ひ、ひかるがそんなこと言うなんてずるいっ！！」

「なんでー？ウチにも言わせてよ」

慧だっていつもいうくせにって、あたし、今みたいなことそんなに言ってるっけ？

悔しくて、でもすごく愛おしくて。
意地悪に笑う頬に手を添えて八重歯が覗く口元にかぶりついた。

「っぁ、ん…」

「…んっ、ひかるっ…」

あぁもう、これだけで脳がとけていきそう。

「もう、ゆるしてやんない」

「んっ…んん…！」

「…ね、これもあたしのもの？」

「んっ…ちょ、っと…！」

「これも…ここも？」

「ぁっ…も、やっ…！」

そのまま強引に床に押し倒せば、ほらね、もとどおり。
やっぱり可愛い顔で真っ赤になるのは、ひかるじゃなくっちゃね。

「どこまでがあたしのものなの？全部教えてくれる？」

「まっ…て、慧っ…先、おふろっ…」

いつもならベッドに直行してひかるに怒られるところだけど、今日は素直に聞いとこう。
だって、やっぱり少し、私のでもひかるのでもない甘い匂いが邪魔をするから。

「じゃあ…つづきは、お風呂で？」

「…っ、ばか…！」

今日は週の真ん中だけど、気にしない。

したかったこと諦めるなんて私らしくないもん。

まったりゆっくりいちゃいちゃ…夜は長いよ。

Fin*