▽▲ 寝ても覚めても 2 ▲▽hkin,inhk (ページ38)

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「うぅ、わかったっ…洗ってくるぅ…」

「ヒカぁ、侑李お腹減っちゃった」

「お腹減った？じゃあそろそろ夕飯作ろうかな」

「わぁい！ヒカのつくるご飯大好き！お手伝いするよ？」

「侑李はえらいねぇ、食べるだけの誰かさんとは大違いだねぇ」

うぅ、確かに料理は自信ないからひかるに任せっきりだけどぉ…
あたしだってちゃんといつも美味しいって言って感謝伝えてるもん、、

あーあ、せっかくひかると2人でゆっくりまったりいちゃいちゃして過ごそうと思ってたのにぃぃ…

侑李に全部いいとこ取られちゃう！！！

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ひかるがあんまりゆうりを構うから、どうにかそこに入り込みたくて色々やったけど、なんだか全部から回って。

ゆうりが策士だってことをまだ知らないひかるは、ゆうりの言うこと全部鵜呑みにしては甘やかして…いや、甘やかすのは私も人のことを言えたもんじゃないけど、それでも罠にかかるような感じで落ちてくから。

ゆうりもゆうりで、ひかるが純粋なのをいいことにひかるに必要以上にベタベタして…私気が気じゃないんだけど！！

ゆうりの口車に乗せられて一人でやることになった皿洗いが終わってリビングに戻ると、ゆうりはまたひかるの膝の上に座っていた。

注意しようと思ったところでスマホが鳴る。

「うぅ、タイミングわるっ！なによもぉ～…！…え、母さん？」

侑李、家に連絡してないみたい。

「ゆうり～、母さんから連絡きたよ？」

「ママ？」

「うん。帰ってこいって」

「……やだ、今日ここに泊まるもん」

「え！？」

ちょっと、どさくさに紛れてひかるに抱きついてるのもどうかと思うけどそれよりも。

「なにいってんの、学校どうするつもり？明日から普通授業でしょ」

「…やだ、泊まるもん」

「ゆうり、」

「やだ！！」

ゆうりは帰らないって駄々をこねる。

元々姉妹だし。ちょっとした言い合いはすぐにヒートアップして。

「ゆうりっダメ！帰んなさいっ！」

「やだっ！帰んないっ！」

「明日も学校なんでしょ！だめったらだめだからねっ」

「っ！うぅ…ヒカぁっ…！」

助けを求めるみたいにうるうるした目でひかるを見上げるゆうり。

ひかるは困ったように眉を下げて、ゆうりの頭を撫でた。

「…侑李？親御さん心配するから今日はサヨナラしよ？また今度、お休みの日に泊まりに来なよ、ね？」

「っ…ヒカが、いうなら…」

ひかるの一言で、渋々ゆうりは頷いた。