いってきます hkin ページ3
目覚ましは基本一度目で消す。
元々寝起きは悪くないし、何より隣で気持ちよさそうに寝てるいのちゃんを起こしたくないから。
今日もいのちゃんの睡眠をジャマせずに起きれてミッションクリア。
布団に埋もれた可愛いほっぺたにキスを落とした。
・
今日は、俺はロケの仕事が2本、いのちゃんは珍しく一日オフ。
運良く遅めの集合時間だったから、いつもよりゆっくりめに起きて朝食の準備をする。
「おはよぉ〜…」
「おっいのちゃん早いねぇ。おはよ」
「んぅぅ…ひかるもう行っちゃうのぉ…?」
パジャマのまま目を擦ってやってきたいのちゃん。
寝ぼけてるのか、昨日仕事の入り時間を喋ったのを全く聞いてなかったのか…いのちゃんなら後者だろうけど、俺がもう家を出ると思ってるみたいで、
コーヒーを淹れてる背中に抱きつかれてこの上ない幸せを感じる。
猫みたいに擦り寄ってぐりぐり頭を押し付けたあと、肩のあたりに顎を乗せて、手は俺のお腹のあたりにまわされてる。
まるで離れたくないって言われてるみたいで、その緩い拘束がうれしい。
「今日そんなに急がないから大丈夫だよ。一緒にご飯食べよ?」
「ほんと…?…何時まで一緒ぉ?」
「んー…マネージャー、10時に来るって言ってたからそれまで」
「…んふ、はぁーい」
10時入りがお気に召したみたいで嬉しそうに笑ういのちゃん。
そうだよ、あと3時間も一緒にいれるんだからね。
「かお洗ってくるぅ」ってぽてぽて歩いて行くのを見送って、朝食をテーブルに並べた。
・
「ぅわ!んまぁ〜!」
顔が綻んでる…
ほんとに幸せそうに食べるなぁいのちゃんは。
「うまぁ、これ美味しいよひかるも食べな?」
「いや、作ったの俺だし…」
「あ、そっか、そうだ 笑」
ご飯を食べてる時はいつでもご機嫌だけど、今日は特にテンション高いっていうか、上機嫌だなぁ。かわいい。
「あ、昨日梨買ってきたんだった。いのちゃん好きでしょ」
「すき!よく覚えてたねぇ」
いのちゃんの好きなものなんだから覚えてるなんて当たり前だよ。
いのちゃんだって、俺の好きなものも嫌いなものも当たり前みたいに覚えてるくせにね。
「秋だから良いのいっぱい出てたよ。ご飯たべた後剥こうか?」
「ん、食べたいっ」
いのちゃんがにこにこしてて俺も幸せ。
やっぱりご飯は、一緒に食べるのがいいね。
161人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みつあめ | 作成日時:2020年11月29日 0時