▽▲ 寝ても覚めても 2 ▲▽hkin,inhk (ページ21)

今日:2 hit、昨日:11 hit、合計:56,137 hit

今年もまた、 hkin ページ21

hkin大学生パロ。モデルのお仕事をしてる設定。

・

「おじゃましまぁす」

「どーぞ」

12月31日。かわいい恋人がお酒の入った袋を片手にやってきた。

今日はふたりだけの鍋パーティー。一緒に年越ししようなんて言って、つい一週間前に決まったんだけど。

「う～さぶっ」

「こたつあるよ？あったまってるはず」

「わ！こたつ！」

いのちゃん寒がりだから嬉しそう。
一人暮らし用のこたつ、買ってよかった。

「いいねこたつ、おれも買おうかなぁ」

「抜け出せなくなるけどね」

「確かにレポートとか進まなそ」

快適すぎる…とこたつに全身を埋めて、既に人ん家とは思えないほどくつろいでるいのちゃん。

寝転んでスマホをいじってる姿は、なんだかちょっとヒモっぽい。

「…んっ？うげー、仕事のメール来たさいあく。新年のメッセージ…ひかるぅ、これもう送ったぁ？」

寝転んだままスマホの画面をこっちに見せてくるけど、いや、俺キッチンに立ってるのに見えるわけないよね。

仕方なく一回作業をやめて見に行く。

「えーなに？…あー、それもう送ったよ。てか昨日までじゃん」

「やべぇ、また怒られる」

焦ってる言葉は口だけで、いのちゃんはごろんと寝返りをうった。

実は大学に通いながら、モデルの仕事をしてる俺たち。SNSにアップする用に、ファンの子へ向けた新年のメッセージを一言って事務所から頼まれてたんだよね。

俺はとっくに提出してるから、唸ってるいのちゃんをこたつに残して鍋の準備に戻った。

「なんて書こうかなぁ」

「ひかる、なんて書いたぁ？」

「ねーねー、ひかるぅ」

「うるさいな！鍋の準備させろ！」

・

「じゃん。できたよ」

「わー！鍋！おいしそ！」

「ダシ残しといて、あとで蕎麦入れようね」

食べるのが大好きないのちゃん。目をキラキラさせて子供みたいだ。

他にもお正月っぽい伊達巻とか栗きんとんを用意して、買ってきてもらったお酒をあけて、準備は万端。

「ではでは、今年も残すところあと6時間ですが、」

「はい」

「勉強に仕事に私生活…いのちゃんにはいろいろお世話になりました」

「こちらこそ、ひかるさんには何から何までお世話になりました」

「…へへへ笑」

「へへ笑」

変な小芝居をしてみたりして。

「じゃあそういうことで」

「はい」

「「かんぱーい」」

カチリ。冷たいビールの缶をつき合わせた。