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独立女子であるために。hkin百合 ページ10

・hkin女体化百合
・tkin♀表現＋tkさん悪い男
・暴力表現匂わせ程度


いのひかは百合だと先人たちが言っていた。わかる。


別のサイトに掲載したものをこちらにも。色々直してます。
Buono!というグループの同タイトル曲を元にして書いたお話。







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「…いのちゃん、」

「んっ…？」

「…また、香水変えた？」

「あは、わかるぅ？…ゆうやがねぇ、好きなんだって」



へらへら笑う顔は、みんなは気づかないかもしれないけど、私にはわかる。

いのちゃん、無理してる。



「香水、きらいなんじゃなかったの？」

「んー…でもね、ゆうやが好きっていうから…」

「…そ、か」

「…あ、ひかるも、香水、得意じゃないもんね…。やだった…？」



不安気に見上げてくるいのちゃん。


そんな顔、させたかったわけじゃない。

…ごめんね、私が上手く切り替えられないから…



「…ううん、いのちゃんの匂いならなんでも好きぃー！」

「わっ！…んもー(笑)…えへへ、ひかる、だいすき」



勢いよく抱き着けば、細いけど柔らかい腕で抱きしめかえしてくる。

この時間は、この瞬間だけは、いのちゃんを独り占めできる。


…それなのに、鼻につく、甘ったるい香水が邪魔をする。



「…私もだいすきだよ、いのちゃん。ずっと、、、仲良くしてね？」

「あたりまえでしょお？卒業しても、結婚しても、おばあちゃんになっても仲良くしてね？」



いのちゃんは、こうやって偽りのない言葉をくれる。

だけど、それは同時に残酷だ。



半年前、いのちゃんに彼氏ができた。

人生初の彼氏だって、喜んでた。
私も、おめでとうって、言った。


いのちゃんの彼氏…雄也は、私たちよりちょっと年上で、美容師をやってて、大人の男って感じで。



２人が出会ったのも、雄也が勤めてる美容室だったみたい。


付き合いたてのいのちゃんは、それはもう本当に幸せそうで…

これだけいのちゃんが幸せなら、私の気持ちは諦めようって、そう、思うくらい…



私は、ずっといのちゃんのことが好きだった。


最初は『友達として』だったその感情は、いつの間にか別のものになっていて。
今となってはもう、止められないくらい気持ちが膨らんでた。

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