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続・恋人繋ぎ hkin ページ2

これ一本で読めますが、実はお友達の書いた短編の続編のつもりだったりします。

内容はついったーにて見つけたある方の素晴らしいいのひかの考察です。
(今は繋がりがないけれど後でお礼を言いたい…)




*




そう、あの時。俺はちゃんと言ったはずだ。

付き合い始めた頃の約束のとおり、仕事とプライベートは分けろって。



ファンクラブ向けのクリスマス動画で、なんとしてでも恋人繋ぎをしたがるひかるに対抗して、ひかるに握られる方の手の萌え袖を崩さなかった俺。

ちなみに反対側は大ちゃんと恋人繋ぎしたけど。
けどそれには別に深い意味はなくて。本当に何もなくて。


だって、俺にとって恋人繋ぎが特別になる相手はひかるだけだから。



まぁ、それはいいんだけど。

あの日、仕事とプライベートを分けるってことを再確認したはずなのに、ひかるは相変わらずばかみたいだ。




・




今回のツアーでは、曲中に手を繋ぐ場面が2回ある。

その両方とも、相手はひかるだ。


反対側が誰もいなくて、実質俺の相手はひかるだけってことが、ひかるはちょっとだけ優越感、らしい。



でも、困ったのは俺だった。

クリスマス動画の時みたいに反対側に大ちゃんでも誰でも、いたらよかったんだ。
そしたら気が紛れるのに、今回手を繋ぐ相手はひかるだけ。




“ 仕事とプライベートを分ける”




自分が言い出した分、ちゃんと分けなきゃと思う。思うのに…


相手がひかるだと、どうしても恥ずかしくなる。

照れて、どうしたらいいかわからなくなって、それを隠すために結局無表情。
少しでもひかるの方を向いたら、自分の気持ちが全部バレそうで怖い。


だから、リハだって、本番だって、俺は『ファンから見たいつもの伊野尾慧』になるように努力した。



ただ…何度もいうようにひかるはばかだから。

俺の気持ちなんて関係なしに俺に絡んでくるし、なんならクリスマス動画以上に手をきつく握られて。


本番中に動揺しないわけがない。


俺はその曲中、ずっとひかるに意識が向いていた。



ライブ中なのに手を繋ぐことへの喜びと期待を隠しきれないひかるもひかるだけど、それにつられないように色々と気が紛れる方法を探した俺も俺だと思う。


その日、俺は小道具として持ってる扇子を敢えてひかると繋ぐ方の手に持つことにした。

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