気まぐれ その３

愛してるから... ページ1

緑×黄

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｢亮ちゃん、別れよ｣

｢...は？｣
｢お前、今何て言うた？｣

｢やから、亮ちゃんと別れるて言うてるの｣

言葉も出ない、という表現がピッタリの顔で俺を見つめる亮ちゃん。


休みのゆったりとした空気は

俺の一言によって一瞬で消え去った。


｢なんで...？｣
｢ずっと好きやでって...言うとったやんけ!!｣

｢うん、ごめん...｣

｢ウソつき...｣
｢ほんまはオンナの方が良かったん？｣

｢ちゃうよ｣

｢俺んことキライになったん？｣

｢そんなことあるわけないやん｣

｢じゃあなんで!?｣

｢......｣


必死になる亮ちゃんは目にいっぱい涙を溜めて、

今にもその綺麗な目から零れ落ちてしまいそう。


覚悟しとったはずやのに、その顔を見るのが苦し過ぎる。


｢教えてや!!｣

とうとう亮ちゃんの目から涙が零れ落ちた。

それは止まることなく溢れ続けて頬を伝う。


｢ほんまのこと、教えてや...｣

流れ続ける涙を優しく拭いながらぽつりぽつりと言葉を紡ぐ。

｢俺、亮ちゃんのことが好き過ぎるねん｣

亮ちゃん、そんな目で見らんとってよ。

覚悟が揺らいでまう。

｢愛しすぎて、いつか壊してしまいそうやから...｣
｢俺は亮ちゃんが大事やねん｣
｢壊してまうのが怖いねん｣
｢やから、ごめんな｣


これは俺が自分で決めたこと。

亮ちゃん、俺なんかよりもずっと亮ちゃんのこと大事にしてくれるヒトはおるはずやから、

やから、泣かないで。


最後に、

亮ちゃんが大好きって言うとったとびきりの笑顔で伝えよう。

｢亮ちゃん、愛しとるよ｣

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