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クロロはそれを聞いて押し黙った。
さて脳内には6つの選択肢が現れる。

1、Aの好意を利用してより盗賊としての活動範囲を広げる。尚Aに自分の正体は明かさない。

2、正体を明かした上で1のようにAを利用する。

3、ただ断る。

4、正体を明かした上で断る。

5、殺す。

5は却下だ。流石のクロロもAを殺すことにはかなり躊躇いがあった。それが単に利用価値があるからなのか、それとも純粋に殺したくないからなのかはよくわからないが。

薄々Aの好意には気付いていたものの、まさか今日告白されるなんて思いもしなかったクロロは顎に手を添え考え出す。まあAにそうさせたのは、恐らく自分の言った“最後”という言葉が原因なのだろうが。

クロロの言葉をずっと待っているAは普段とのギャップがあって愛らしい、クロロの目にさえもそう映る。
特別好きではないにしろ断る理由は特になかった。


___はずだったのに。

身分があまりにも違う二人が共存するなどほぼ不可能に近いのだ。昔のように武士と農民なら可能だが、では善人と悪人だったら?

ということで消去法を始めよう。

もしも選択肢2を選んだとしよう。正体を知ってAの気が変わり、追われる身にもなるかもしれない危険性がそこに潜んでいる。そしてAも自分の正体を知った上で協力してくれるとも到底思えない。

たとえAが協力に応じたとしても、いずれ精神的に追い込まれるに違いない。賞金首を愛すかハンターか。恐らくその内選べなくなってメンタルがボロボロに果てるだろう。

そして2が危険ならば、4にもそれは同じことが言えそうだ。悲しみを糧に万が一Aが念を使い、襲いかかってきたら?
能力が未知であるのに自ら崖から飛び降りるような真似などしたくはない。

故に残りの選択肢は1か3のみと削れたわけだが……さあどうしよう。

1の場合……。賞金首と交際する賞金首ハンターなんて禁断にも程がある。
ましてや賞金首だとも知らずに交際するなんてあまりにも哀れな話で、もしこれが別のハンターたちに知られたらもうAは終わりだろう。

だとしたら残るは3のみ。

ごめんなさいと断るのが最善のようだ。

「……ありがとう。オレは____」

だが口から出たのはそんな言葉だった。ごめんと言うのは本能が拒んでいるらしい。

次にはクロロは何を思ったのか、Aの手を取り、指先にそっと口付けた。

そして今度こそクロロは踵を返して姿を消し去った。

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久我(プロフ) - 藍琉さん» はい、覚えてます!こちらも読んでくださりありがとうございます!そうですね、夢主のタイプによって親近感の湧き具合は異なりますからね〜。私もシャル側です笑 こちらが終わり次第フェイの方の再スタートを切るのでフェイ夢はもうしばらくお待ちください>< (2016年8月10日 13時) (レス) id: 11983860b6 (このIDを非表示/違反報告)
藍琉 - 以前フェイの作品を読ませていただいていたものです。此方の作品も読ませていただきました!今回わりと客観的に読んでいるせいか夢主よりクロロやシャルに共感することが多いです(笑)もう少しで完結するようですが、続編を楽しみにしております。 (2016年8月10日 11時) (レス) id: d2e4b0bb58 (このIDを非表示/違反報告)
久我(プロフ) - めこさん» めこさん、こんにちは!はい、私もまだクロロが書けるとなると嬉しいです!これから続編を作成しようと思っているところですので、続編でもよろしくお願いします(´∀`*) (2016年8月10日 10時) (レス) id: 11983860b6 (このIDを非表示/違反報告)
めこ(プロフ) - 続編決定おめでとうございます!久我さんの小説大好きなので続編と聞いてとても嬉しいです。これからも頑張ってください! (2016年8月10日 9時) (レス) id: 89a16ac7e5 (このIDを非表示/違反報告)
久我(プロフ) - キャンディさん» これからもキャンディさんに楽しんでいただけるような文章を書いていきたいと思います。今回はありがとうございました! (2016年8月10日 7時) (レス) id: 11983860b6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:久我 | 作成日時:2016年7月23日 22時

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