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元々念能力者が何人かいるのは把握していた。
「それでは堅苦しいあいさつはぬきにして、くたばるといいね」
その瞬間、色白の男の後ろに立っていた巨漢ともいえるもう一人の男の指が外れ、乱射撃が始まった。無差別にして会場にいた人々の命がなくなっていく。
恐らくは放出系の攻撃だ。
Aは止めに入りたいものの、危険すぎだと諦め出口へ走った。
Aは今念が使えない。解除をすればどうにかなるが、ルイの能力は目を合わせて発動しなければならない故に、再度発動することはできないのである。
「!?」
しかし出口の扉は開かなかった。閉じ込められているとでもいうのか。
そうこうしている間にも人々はどんどん床へ倒れていく。
このままではAが狙われるのも時間の問題だ。
惜しくもAはルイに繋いだ。
“解除をお願い!”
応答なしでルイは能力を解除させる。
瞬間、Aからオーラが現れた。
もちろんAほどのオーラを敵が感じとらないわけがない。
最初にそんなAのオーラに気付いたのは色白の男であった。
その男は乱射される念弾の中、念弾よりも速い身のこなしでAをめがけて接近する。
暗殺術が得意な男は音を消しながらAとの距離を縮めていった。
2番目にAに気付いたのはサングラスをかけた黄緑色の髪を持つ男、こちらはシャルナークであり、Aを知っていた彼は、混乱の中尚も生きている人々をAの方へ押しやって、Aの姿を色白の男から隠すようにした。
出口付近にいたシャルナークのそんな行動は、色白の男からすれば“出口に近付くな”という意味で人々を蹴り飛ばしているようにしか見えない、と無論計算済みで行っているわけだが。
それが仲間に対する些細な裏切りだとは理解しても、Aはまだ生かしておきたいと思ったのである。
だがシャルナークも闇側の人間だ。
クロロと結ばれておいでという気持ちよりも、どうせならクロロに殺された方が楽だよね、という残酷な考えを持ちながらそうしたのである。
結ばれたら結ばれたで面白そうではあるものの、賞金首ハンターを自身の主に近付かせるのはそれなりの恐れがあるのは確かだ。クロロの実力を否定するつもりはないが、そこはやはり恐れてしまう。
【制裁者の特権ーアウトサイドフォースー】
そんな中、まさか助けられたとも知らないAは、静かに能力を使っていた。
__“団長、オレいいお宝見ちゃった”
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久我(プロフ) - 藍琉さん» はい、覚えてます!こちらも読んでくださりありがとうございます!そうですね、夢主のタイプによって親近感の湧き具合は異なりますからね〜。私もシャル側です笑 こちらが終わり次第フェイの方の再スタートを切るのでフェイ夢はもうしばらくお待ちください>< (2016年8月10日 13時) (レス) id: 11983860b6 (このIDを非表示/違反報告)
藍琉 - 以前フェイの作品を読ませていただいていたものです。此方の作品も読ませていただきました!今回わりと客観的に読んでいるせいか夢主よりクロロやシャルに共感することが多いです(笑)もう少しで完結するようですが、続編を楽しみにしております。 (2016年8月10日 11時) (レス) id: d2e4b0bb58 (このIDを非表示/違反報告)
久我(プロフ) - めこさん» めこさん、こんにちは!はい、私もまだクロロが書けるとなると嬉しいです!これから続編を作成しようと思っているところですので、続編でもよろしくお願いします(´∀`*) (2016年8月10日 10時) (レス) id: 11983860b6 (このIDを非表示/違反報告)
めこ(プロフ) - 続編決定おめでとうございます!久我さんの小説大好きなので続編と聞いてとても嬉しいです。これからも頑張ってください! (2016年8月10日 9時) (レス) id: 89a16ac7e5 (このIDを非表示/違反報告)
久我(プロフ) - キャンディさん» これからもキャンディさんに楽しんでいただけるような文章を書いていきたいと思います。今回はありがとうございました! (2016年8月10日 7時) (レス) id: 11983860b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:久我 | 作成日時:2016年7月23日 22時