【BTS】I love u 【男主】

jn ページ42

｢ただいま〜｣

バキバキの体を頑張って動かして1人で家に帰ってきた。
本当はメンバーと住んでいるんだけど、僕には大切な人がいるから。

『ん、帰り』

彼。A。
何時どこで出会ったのかなんて、もう覚えてもない。
久し振りに返事をしてくれるだけで気持ちがあがる。

｢た、ただいま！｣

『…飯』

｢今作る！待ってて！｣

急いでエプロンを着けて、キッチンに立つ。彼はボーッとテレビを眺めている。
人は皆、こんな付き合いは遊ばれているだけだ、なんて言う。
仕事が終わった後も、また家事をして。お金も毎日少しずつ置いていって。彼は働かず(？)にいろんな所へ遊びに行って。
それでも、僕にとって彼は大切な存在なのだ。

｢出来たよ〜｣

『あ、夕飯食べたんだ。食べていいよ』

｢え、そうなんだ｣

でも、やっぱり悲しくは思うよ。

彼の事なんて少ししか知らない。どこの高校を出たのか、彼女はいたのか、僕のことはどう思っているのか…。必要最低限の事しか話さないから、何もわからない。

明日も仕事だ。今日は帰らないと。タクシーでいいかな？

｢今日は帰るね｣

いつもなら彼の要望に答えて抱かれるけど、今日は久し振りにそうとは言わない。

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