ロシアもちの不思議な踊り ページ14
両手で旗を持って軽快なステップを踏むロシアもち。その棒足は優雅に動き、私より遥かに上手なダンスをしていた。もちなのに。棒足なのに。
「解せない」
「素敵なだんすにめろめろになっちゃう？」
旗を放り投げて飛び付いて来たので、受け止めてあげる。どちらかというと…
「この冷や冷やもちボディにメロメロかな。ぎゅっとするとすんごく気持ち良いよ」
「きゃー！ぼくの体が目当てなんだねー！？えっちー」
そう言いながらも離れないロシアもちが可愛い。
意地悪しないし優しいし可愛いし丁度よいサイズだし…最高の相棒だと思う。
「マフラー引っ張っていい？」
「ぼくに素っ裸になれっていうの！？」
それだと今の状態は裸マフラーって事に…。いや、ロシアもちが不機嫌になるから言うのは止めておこう。
「うふふー♪」
ぽいんと私の魔の手から逃げ出して、また不思議な踊りを始めた。うわ…なんて綺麗なムーンウォーク…にやにや動画にアップしたらすごくウケそうだ。
コサックダンスもやってみたりと、ロシアもちは１人でも充分に楽しそうだ。私も動画を撮るのが楽しくて１日がそれだけで終わった。
お婆ちゃんも手をぱちぱち叩いては、ロシアもちにおひねりなのかカリントウとかあげていた。
ロシアもちは不味くない限りなんでも食べるので、貰う物はなんでも貰って食べていた。太りますよロシアもちさん。
「Aは何かおどれる？」
「盆踊りなら」
「ぼん？」
盆踊りを知らないらしく、教えてあげたらやけに綺麗に踊ってくれた。…もちに完敗した。
「おどりはぼくのが上手だけど、料理はAの方が上手でしょ？とくいぶんやが違うだけ」
「ロシアもち…本当に可愛い奴め！」
ガッと掴んでぎゅーっとすると、ロシアもちはもじもじしながら言った。
「かわいいのはAの方だよ」
！！
うちのこ本当に可愛い！人型になるなら女の子になって欲しいなぁ…きっと似合うよ！
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作者名：ヴァーニャ | 作成日時：2015年6月20日 13時
