私と器械だらけの部屋 ページ6
朝、日本さん以外が仕事で居ない今、私はいま日本さんに部屋を調べてもらってます。日本さん曰わく盗聴器が付けられている気がします、だって。確かにそんな気がしてならない。登場のタイミング良すぎるもん。
「…あれも盗聴でしたしそれも盗聴でしたしあれも盗聴で…盗聴…盗聴器だらけですよあの部屋!」
青ざめた顔の日本さんからの深刻なお言葉。なんと盗聴器が39個あったらしい。わぁお!数字でみくになってる!でもまだそれで全部ではないらしい。
「私、ロシアに何かしたのかな?」
「恐らくあれでも好意からかもしれませんね…誰よりもAさんに危険な目にあって欲しくないと思っていらっしゃいますから」
「だからって盗聴器仕掛けるロシアの思考回路が危険だよ」
やたらハイレベルな所にも仕掛けられてたらしく、なんたらの資格がないから取り外せないとか。
なんつー所に仕掛けるのロシア!しかも善意からだと外しづらい。容赦なく外せる物だけでも外しなさいと日本さんは言うけど、別に恥ずかしい事はしていないしなぁ…盗聴は嫌だけどね。
「どうせ全部は外せないし見つからないのでしょ?」
「ええ…残念ながら」
「なら私はこうするまでだ」
クエスチョンを浮かべる日本さんを引き連れ、私は勝手にイギリスの私物をあさった。日本さんが止める言葉を聞かず、ある物を探り当てて手にとった。
「イギリスなら持ってると思ったんだよね…これ」
「そ、そんな…破廉恥です!」
ほぼ肌色のパッケージのDVDを持ち、ノートパソコンを我が盗聴器だらけの部屋に持ってく。そして容赦なくDVDをつけた。
「は、早く出ましょう!」
「きっと今頃…外で聞いて悶えているに違いない」
「えげつないです…」
その日の夜。ロシアが私と目が合う度に何かを思い出すのか赤くなり固まった。そして無言で目を反らされる。イギリスがとってもあれなDVDがないとか言ってるけど私まだ子供だからわかんないなぁ。
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作者名:ヴァーニャ | 作成日時:2015年6月13日 18時