夢の中の迷い子 (ページ12)

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ロシアもちと一緒！ページ12

私はロシアもちの無言の威圧に負けて契約させられた。どこぞの魔法少女の悪徳マスコットみたいに表面上だけでももっと可愛げつけて欲しいな。

持ち帰ったロシアもちを先生に見せたら、見たこと聞いたことのない新種だと大騒ぎになった。なので観察する為に魔法研究所に連れて行かれた筈…なんだけど…

「Aのひざ上、きもちいいねー」

私の膝上でのび～としているのが現状です。脱走してきたらしい。テレビ見ながらウォッカ呑んでと、家主よりも寛いでいる。ちなみにウォッカは何故かロシアもちが持っていた。可愛いのに酒臭い。

夕飯のリクエストを訊いた所――

「ぼく今日はぴろしきがいいなー」

「ぴろしき…ちょっと検索してくる」

「おねがいね」

名前は知れども詳細を知らないロシア料理をリクエストされた。美味しく作れるだろうか？

日本人らしく日本食が大好きなので、本当は今日肉じゃがにする予定だった。でも食材が沢山あるので、ピロシキも作れる筈。

「――おいしい！」

気に入ったみたいで沢山食べるロシアもち。食材？が食材を食べるというすごい光景である。きっとみんな意味不明さに匙を投げると思う。研究しても意味ない気がするしね。

ロシアもちと一緒にお風呂に入り、ロシアもちと一緒に寝る。ロシアさんに似てるといってもおもちだし、思ったよりそんなに気にならなかった。

というか、お風呂入る時ロシアもちの方がマフラー剥がされてヤメテェェと叫んでいたのがウケる。ロシアもちの方が女子力高い気がするけど虚しくなるので無視した。

にしても…あの夢はロシアもちが仲間になる予兆だったのだろうか？日本もちの方が良かったな…ロシアもち重いし。

起きたらロシアもちがロシアさんに！ってことはなく、もちはもちのままだった。流行りの擬人化はないようだ。

良かった…お風呂に入った後でまさかロシアさんはロシアもちの擬人化では？なんて思ったからドキドキしたんだ。殴られそうで。