bar big bearへようこそ！2 (ページ21)

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倉子ちゃんと猫のつんちゃんと村上さん11 ページ21

「あなた達、どういったご関係で？」

そう来るよね、やっぱり。(笑)

「あの人達はbarの経営者、私はお客さんよ。」

「へ？」

「たまたま紹介されたbarに行ったら、あの小さい方の人がいたの。」

「それで仲良しに？」

「あの人、とても不思議な人でね。
誰とでもすぐに仲良くなってしまうのよ。

それが不思議でね。」

「あー。」

「私にはありえない事だったの。
身も知らない人とすぐに仲良くなれるなんて。

どちらかと言えば、私は石橋を叩いても渡らないタイプで、

彼は石橋を叩かずに渡って言っちゃうタイプ。

この人みたいにすれば、私の人生も変わるかな？って思って。」

「今の自分を変えたいんですか？」

「あの二人を見てるとね、そう思うのよ。」

「どういう感じで？」

いつの間にか、倉子さんの話に夢中になっていた。

「あの二人はね、自然なの。
良くも悪くも、そのまんま。

楽しい事があれば一緒に笑い、

悲しい事があれば一緒に泣き、

怒れる事があれば一緒に怒り、

悔しいことがあれば一緒に奮起する。

これって、誰とでもできるもんじゃないわ。」

俺にはそういう人が・・・いない。

関係者はたくさん、おるけど・・・。

「残念ながら、私にもまだ、いないわ。

でも、これから作ることはできる。

こうして、大家さんとも、これから猫の話とか、いろいろできるようになるんだし。」

「おれ、とですか？」

「そうよ。お隣さんだもの。(笑)」

「ええんですか？」

「あなた突然、関西弁になるのね。

あ、あそこの店です。」

どちらかといえば、barというよりは、大人の隠れ家みたいな店だった。

「倉子さん、お待ちしてました。」

「お待たせしました。
大家さんもお連れしました。」

「大家の村上です。」

「この店のオーナーのおおくらです。」

「安田です。ヤスって呼んでください。」

「あれ？そう言えばあなたテレビに出てません？」

「あ、はい。」

「え？くまさん、ほんとに？」

「おおくらです。(笑)
テレビキャスターやってますよね。