ひとり 5 ページ49
緑side
「なぁ、やす？」
「ん？」
「今から俺んちこない？」
「え？」
「お雑煮作るからさ、一緒に食べない？」
「ええの？」
「一人で食べるのもさ、寂しいやん。
それとも今から行くとこ·····」
「無いよ。」
「そならOKやな。」
「お、お前ら何か企んでるな。」
「信ちゃん。」
「デートの約束か？(笑)」
「そうやで。」
「おい、たつ！少しは否定せい。」
「ムフフ·····。」
「お、みんなで楽しそうですな。」
「丸ちゃん。」
「お雑煮食べにいくねん。」
「あ、俺も行きたい。」
と言い終わらないうちに信ちゃんからの
どつきが入った。
「お前、少しは空気読めや！」
「悪ぃな、今日は俺のだから。(笑)」
「丸、�埣里蕕鵑�？」
「さっきまでおったで。」
「それじゃ�埣気靴董�飯いくぞ。
今日は俺がおごってやる。」
「信ちゃん、ゴチになります。(笑)」
「あいかわらず、調子ええな。」
「おかげさまで。(笑)」
「じゃあお二人さん、お疲れ様〜。」
「お疲れ様でした。」
やっと俺たち二人きりになった。
「おみくじ引いてく？」
「うん。」
やすの手を握ったまま、俺たちは歩きだした。
「あそこ、見て。
すごく大きな木がある。」
「ほんとやね。
あの木にパワーもらってこようか。」
俺たちは人並みから外れた。
よし、ここなら誰にもみられないな。
「なあ、やす。
ちょっと目つむって。」
「なぁに？」
「ええから、ちょっとだけ。」
「こう？」
俺はやすにそっと口づけをした。
にっこり微笑み返してくれたやす。
これから引く俺のおみくじにはきっとこう
書かれているだろうな。
長年の思いが通じる、って。
〜fin〜❤
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作者名：niko | 作成日時：2019年8月1日 13時
