短編集 1 (ページ24)

今日:3 hit、昨日:2 hit、合計:51,667 hit

舞台の後で～倉とやすの物語～3 ページ24

緑side

俺はやすから荷物を受けとり、部屋の隅に

置いた。

「やす～お腹すいてるやろ。

ご飯の支度してあるで。」

「ありがとう。俺、めっちゃ腹減ってるか

もしれん。(笑)」

俺はテーブルの上の鍋に火をつけようとした

とたん、やすが後ろから抱きついてきた。

「俺、めっちゃ頑張ってきたん。」

「わかっとるよ、

やす、お疲れ様～。」

「見に来てくれたんやね。

言うてくれたら良かったのに。」

「やすがこんなに頑張ってるのに、俺が我慢

できないじゃ、恥ずかしいやん。」

「我慢？」

「そう。それでさ、やす·····。」

「ん？」

「こっち向いて？」

振り向いたやすに俺はkissを投下した。

「これを我慢したの？」

「そう。(笑)」

「あほやな、たっちょんは。(笑)」

俺は鍋の火を止めると、やすを抱っこした。

「ご飯たべさせてくれへんの？(笑)」

「まずは、こちらからいただかせていただ

きます。

俺、ずっと我慢してたんで。

ご褒美もらっても、ええよね。」

「うん、俺にもご褒美やね。」

いつのまにやら、テーブルには

お互いの人形が並べて置かれていた。

「おまえら、先にご飯たべたらあかんから

ね。(笑)」