短編集 1 (ページ29)

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オクラとおおくら 4 ページ29

緑side

ほら、着いたで。
と言われて車から降りた所は、巨大な
ホームセンターだった。

「そんでさ、ここで何買うん？」

「え？俺言ってなかったっけ？」

「言うてへんし。」

「そっか、言うて無かったたんやね。
オクラやで。」

「はぁ～？オクラ？」

「オクラがおおくらを買うんやで。」

「何やねん、それ、違うし(笑)
何でオクラが俺を買うねん。(笑)」

「間違えたぁ～。
おおくらがオクラ買うんやった。」

「何でこんなところまで来て、俺オクラ買わなきゃあかんねん。
オクラならスーパーに売ってるやん。」

「ちゃうで、オクラの苗を買いにきたんよ
今がね、オクラを植える時期やねん。」

「そのために俺、呼ばれたん？(笑)」

「ええやん。
おおくらとオクラの苗を買いに行くって。」

「おまえのオクラいじりも、とうとうここまで来たか。(笑)」

「オクラの花ってな、黄色で凄く綺麗なんよ。だからな、一緒に見たいと思って。」

「そうなん？」

「一緒にオクラの成長を見守るっていうのも、悪くないやろ？」

「そりゃ、そうだけど。」

「野菜用の土と肥料とプランターと苗買ってこう。」

「わかった。」

「そんでな、もう1箇所行ってもらいたいとこ、あるねんけど。」

「え、いいけど。
どこ行くか、教えてくれへんよな。」

「うん、楽しみにしててな。」