おかえり。�� ページ42
おーくらside
俺は煮込んでいたシチューの火を止めると、
お風呂に入る準備を始めた。
この日のために買っておいたスエット。
実はやすのも買ってあるんだ。
俺がグレーでやすのは白。
絶対、似合うと思うんだよね。
着替えも用意しとくって、俺ってマメでし
ょ。
喜んでくれるかなぁ。
とその時、俺のスマホが鳴った。
見ると、またまたやすからだった。
「東京駅に着いたよ。」
げっ、早！
急げ、急げ。
俺は急いでシャワーを浴びて、新しいスエッ
トに着替えた。
これでいつ帰ってきても大丈夫！
でも、ここで待ってていいのかな。
下で待ってたほうが良いのかな。
それとも、近くの駅まで迎えに行ったほう
が・・・。
あ、それはダメだ。
マネに、
ただでさえおーくらさんは目立つんですから
派手な行動は控えてくださいね、って言われ
てたっけ。(笑)
また、怒らえちゃう。
あー、ドキ ドキしてきた。
テーブルの上の料理を確認して、ワイングラ
スを並べた。
これで良し。
とその時、来客を知らせるインターホンがな
った。
「おーくら、帰ってきたよ。」
「待ってて、今開けるから。」
「うん、
開いたらおーくらのとこまでいくから。」
「わかった。」
あー、めっちゃドキ ドキしてきた。
俺は玄関のドアを開けた。
すると、ひょっこりやすが顔を出した。
お・・・か・・・
と言いかけたとたん、俺の口をふさがれた。
そう、kissで口をふさがれたのだ。
玄関で男二人のキスはまずいだろう。
俺はやすの体ごと中に入れて玄関を閉めた。
やす、お前また痩せたな。
抱きしめた体が、また華奢になっていた。
「やす、お疲れ様。
よく頑張ったね。」
「うん、俺頑張ってやり遂げてきたよ。」
「偉いなぁ、やすは。」
「うふふ。」
「なぁ、お腹空いてるだろ。
ご飯できてるよ。」
「ほんまに？
ありがとう、嬉しい。
それで、何作ってくれたの？」
「クリームシチューだよ。」
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作者名：niko | 作成日時：2021年3月15日 19時
