おーくらの夜は・・・長い。(笑)�� ページ32
おーくらside
無事に舞台が千穐楽をむかえた。
やりきったという達成感と、安心感で俺は
楽屋でへたりこんでしまった。
頑張ったよな、俺。
良くやったよな、俺。
いつもなら、頭をヨシヨシしてくれる姫が
いるのに、
今回は俺ひとり。
やす〜なんでいないんだよぉ。(泣)
逢いたいんだよぉ。
抱きしめておくれよ、いつものように。
と言ってもここは京都やし。
はい、無理は承知の上でございます。
ちょっとだけ、駄々をこねただけですよ。
一人でボケて一人でツッコミを入れる俺っ
てアホやな。(笑)
仕方なくスマホを開けると、
うわあああ、
愛しの姫からのLINEが入っていた。
愛しのたっちょん。
舞台、お疲れ様でした。
そして無事完走、おめでとう。
安心したよ。
俺も無事完走できるように、ますます頑張る
からね。
終わったらふたりでまったりしようね。
じゃあ、気を付けて帰ってきてね。
今日はとりあえず、ゆっくり寝てね。
じゃあね、ﾊﾞｲﾊﾞｲ。
愛しの姫より。
うわぁ、声が聞きたい。
今すぐ、やすの声が聞きたい。
時計を見ると、
今は休憩中、
大丈夫かなぁ、
電話かけてもええかなぁ。
でも、休み時間を邪魔するのもあかんし。
あー、もうどうしたらええん？
とりまLINE入れてみるか。
やす、LINEありがとう。
無事に完走することができたよ。
今はホッとしています。
今から姫がいる東京に戻ります。
逢いたいのは山々だけど、
やすの舞台が無事終わるまで我慢、我慢。
終わったらたっぷり愛しあおうね。
じゃあね。
愛しの王子様より。
とは言うてみたものの、
やっぱり逢いたい。
声だけでも聞きたい。
ため息ひとつ。
そんな時、俺のスマホが鳴った。
やすからだ〜。(喜)
「夜に電話していい？」
「もちろんだよ。
ずっと待ってるから。」
やったー。
やすの声が聞ける。
よし、帰ろう。
帰って姫からの電話を待つんだ。
やすからの一言で、こんなにも気持ちが上が
るなんて、
俺って単純なのかな？(笑)
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作者名：niko | 作成日時：2021年3月15日 19時
