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ふたりきりのクリスマス⑥ ページ6

クリスマスまでのカウントダウン。

やすside

絵が描き上がったのは、日も高く登った頃だ

った。

自分の絵とおーくらの絵も描いちゃった。

おーくらの絵はもちろん、俺の寝室に飾って

おくんだもん。(笑)

うふふ。

俺だけの、ひ、み、つ。

って、やばい遅刻する。

今日はクリスマス音楽番組のリハーサル。

年末特番から正月特番まで、最近バラエティ

収録が多かったから、歌うのは久しぶり。

みんなで奏でる音、

めっちゃ楽しい。

そして、その本番が終われば

いよいよクリスマス本番。

彼と過ごす聖夜。

どんな夜になるんだろうか？

「安田さん何か良いこと、あったんです

か？」

リハーサルスタジオへの移動中、

運転手兼マネージャーが声をかけた。

クリスマスに彩られた街並みを見ているだけ

で、なんか心ウキウキしてくる。

「ほら、明日はクリスマスだし。」

「あ、そうでしたね。」

「Aさん、何かクリスマスやるの？」

「チキンとケーキ食べるぐらいです。

それと子供にプレゼント買うくらいです。」

「そっかぁ～。

やっぱりプレゼント貰うと、子供たちは喜ぶ

もんなの？」

「それはもちろん。」

「プレゼントって、子供が欲しいものを買っ

てあげるの？それとも親が決めるの？」

「うちは子供の意見を尊重したいと思って

るので、サンタさんに自分で手紙を書かせて

ます。

それを見てプレゼント買ってます。(笑)」

「そうだよね。」

クリスマスって、プレゼント交換だけのも

のでもないんだけど、心に残るものをもら

えたら、きっとその思いはその人の心にずっ

と残るだろうな。

そんなプレゼントを俺はおーくらに出来るん

だろか？