焼き餅はお好きですか？�� ページ20
おーくらside
5人みんな揃ったのは、日付も変わった
一月一日の午前2時すぎ。
両手にお酒を抱えてきたのは、丸ちゃん。
横さんは、ケン〇〇キーの袋を持ち、
信ちゃんは、
あれ？何も持ってへん。(笑)
「んなこと、あらへんで。」
そう言うと、カバンからビニール袋を取り出
した。
「持ってきたぞ！
ほら、チーズ。」
「わぁ、チーズやん。」
「おまえ、チーズ好きやからな。(笑)」
信ちゃんはこういう心遣いは、欠かさない。
「みんな揃ったな。
それじゃ始めるか。
かんぱ、」
「ちょっと待ったー。」
「なんや丸、どないしたん。」
「乾杯のまえに、ほら、
新年の挨拶しないと。」
「あー、そうや。」
「じゃあ、」
「あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。」
「よろしくお願いします。
まずは、楽しんでいこうな。
じゃあ、乾杯〜。」
「かんぱーい。」
「うわぁ、美味いなぁ。」
「今年は酒が美味い！」
「ほんまやな。」
「みんなの笑顔見てると、ますますお酒が
進みますな。(笑)」
「お、丸、言うたなぁ。」
「お酒はいっぱい持ってきたから。」
「そう思って、おつまみもたくさん作って
おいたよ。」
「たつ、おまえひとりで作ったんか？」
「いゃ、やすと一緒に。」
「あ、そうだ。
実家からお餅送ってきたんだった。
持ってきたけど、みんなで食べる？」
「やすの好きなお餅〜。
どうやって食べる？」
「そりゃ、焼き餅やろ。」
「じゃ、俺と一緒に焼く？」
「丸、そんなことしたら大変やで。(笑)」
「えー、なんで？」
「やすとふたりで焼いたら、
おーくらがヤキモチやくで。」
見ると、おーくらのほっぺが膨らみかけてい
た。
「このモチは、いくら味付けしても、
食えないで。(笑)」
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作者名：niko | 作成日時：2020年12月21日 21時
