焼き餅はお好きですか？�� ページ18
おーくらside
「げっ、肝心な物忘れた〜。(泣)」
「ふぇ？」
「お重があらへん。」
買い物から帰り、買ってきた物を整理してい
て、突然思い出した。
入れる容器があらへん。
「お重？」
「おせち料理を入れる容器やで。」
「あー、どないしよ。」
「しばらく見てへんかったから、忘れてた
わ。」
「そう言えば思い出した。
昔は家族みんなで取り分けてね、
食べたい物を争奪戦になったりして。」
「そうやった、そうやった。(笑)」
しょうがないから、大皿で少しずつ出す
ようにする？」
「仕方ないよね。
でもそれも楽しそう。」
「みんなが来た時も、それでいいよね。
とりあえず小分けにしまっておくよ。」
「うん。
でさ、さっきから思ってるんやけど・・・」
「え？何？」
「俺もつまみ食いしたい。(笑)」
「バレてた？」
「はい、バレてます。」
「この黒豆、めっちゃ美味しいんだ。
って、なんでお前口開けてるの？(笑)」
「た、べ、さ、せ、て、」
「あほか、おまえなぁ。」
「ええやん、
ほんまは好きなくせに。」
今日も今日とて見抜かれてるな。
俺の小悪魔ちゃん。
「ほら、こっち向いて。」
「こう？」
俺の方を向いた途端、
黒豆を食べさせるふりして、
不意打ちKiss！
「どう？美味しかっただろ？」
「黒豆ちゃうし。(笑)
でも、とっても美味しくいただきました。
ご馳走様でした。」
「どういたしまして、
ってまだ試食段階やで。
俺の試食は、まだまだ続くんやで。」
「えー、
おせち？
それとも、おーくら自信？
どっち？」
「もちろん、両方！」
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作者名：niko | 作成日時：2020年12月21日 21時
