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「え、、?ゆうり、今、なんて、」
「『もう少し大きくなったら、
ゆうりに告白して、私だけのゆうりにするの。』」
あの夜に何気なく放った私の言葉だった。
中1の私は勉強に部活に新しい友達関係に忙しくてゆうりと接する時間が少なくなっていて。
構ってあげられる保証がなかったから、もう少し大きくなったら、なんて言って、
私だけのゆうりにしようと決めていた。
「わたしもけいちゃんも、もう十分大きくなったよね、?」
体は成長しなかったけど。
なんて唇を尖らせて俯いた。
体の大きさなんて、関係なくて。
むしろそのサイズが可愛くて、私も沢山可愛がってきた。
私はまぁおいておいて、ゆうりは大きくなったと思う。具体的に何がなんてはっきりと言えないけど。
そうやって、私の思いを突くような、そんな目。
ちっちゃいゆうりはそんなことできなかったはずなのに。
「うん大きくなったね。」
「じゃあ、「でも」
何か言いたげな唇に人差し指をあてて、言葉を閉ざす。
分かってる、ゆうりがこの関係に名前を付けたいってことぐらい。
私も正直、分からない。
周囲に無言の圧をかけて、ゆうりをわたしの腕の中から出ないよ必死に守ってきたこの行為はもう、ゆうりをしばって、なんならすでに私だけのゆうりになっている。
だめだって、何度も自分に言い聞かせてきたけど、どうしても私の腕の中に閉じ込めて起きたかった。
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パン子(プロフ) - Kanadeさん» わ〜、、楽しんでいただけて嬉しいです。本日更新しました…!これからもよろしくおねがいしますっ (2022年5月23日 1時) (レス) id: f2e8996815 (このIDを非表示/違反報告)
Kanade(プロフ) - このお話何回も読ませていただきました!とってもワクワクしました!更新楽しみにしてます! (2022年5月22日 16時) (レス) id: 65639ee896 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:パン子 | 作成日時:2022年5月14日 1時