アーヤは天才サッカー『少年』！？ (ページ19)

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綾真サイド

薄暗い車内。僕はそこに立つ人物に声をかけた。

綾真「お久しぶりですね。影山さん」

影「…彩か。久しぶりだな。まさかお前がここにいるとは思わなかった。」

綾真「…この姿の時は綾真って呼んでほしいんですけど…。僕も最近来たばかりですよ。サッカーからは離れてたので、それにしてもあいもかわらず派手なご登場ですね。」

影「私の趣味だが…派手すぎるか？」

綾真「僕や帝国の人間は慣れてると思いますけど…あ、そろそろいかないと」

影「待ちなさい。」

綾真「はい？」

影「これをあげよう。」

影山さんが取り出したのは星型のキャンディこの顔の人からこんなファンシーなもの出てきたらシュールだよね。

影「お前好きだったものだ。帝国に戻ってくることを楽しみにしている」

綾真「生物学上僕は女子です。問題が解決したら男装はやめます。魅力ないことはわかってますけど傷つきますよ」

影「そういうわけではない。どこぞの馬の骨に渡すくらいなら鬼道の嫁にしたい！」

綾真「有人のことをそういう目で見たことはありませんよ。僕は男ですから」

僕は何やら熱弁する影山さんを知らないフリして、グラウンドに向かった。

彼が罪を犯しているのか聞けなかった…まだ心の整理がついていないのか。

僕が臆病だからか…

綾真「…！修也」

豪「！！綾真…」

僕は修也を見つけて声をかけた。修也は驚いているようだったけどすぐにいつものように答えてくれる。

綾真「いいのか？」

豪「俺にサッカーをする資格はないんだ…。夕香のためにも…」

綾真「そうか…やりたくなったらいつでも来なね。」

僕はそう言ってグラウンドに向かった。

綾真「あれ？まだ皆来ていない…。まだあっちにいてもよかったな…」

グラウンドにはまだだれもおらず僕は帝国のほうに目を向ける。

綾真「帝国は天候も操れるようになったのか…」

僕はあきれて先ほどまで話をしていた人物の顔を思い出しため息をつく。

？？？「綾真…？」

名前を呼ばれそちらを向けば眼帯をした少年…佐久間次郎が目を見開き立っていた。

綾真「久しぶりだね。次郎」

ドスッ

そんな音が聞こえそうな衝撃で次郎は抱き着いてきた。