アーヤは天才サッカー『少年』！？ (ページ11)

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綾真サイド

二人がまるで僕の発言にありえないといったような顔をした

綾真「どうした？吃驚仰天して」

半「きっきょ…？」

綾真「きっきょうぎょうてん。簡単に言えば驚くとかそんな意味。で？どうしてそんなに驚いてるんだ？」

染「どうしてってうちのサッカー部は弱小で練習すらしてねぇんだぞ？」

半「お前他の部活からも勧誘受けてただろ？」

綾真「簡単だ。僕はサッカーが好きだから。それにここのキャプテンは面白いくらい熱血だ。彼に身を預けてみたら面白いことが起こると思った。それだけだ」

半「ほんと、俺お前が分かんねぇ」

綾真「僕の考えが分かったら君は超能力者ということになるな」

何なら僕の考えのぞいてみるかい？と聞いたら二人からいやそうな顔をされた。

染「知ったら知ったで嫌な予感しかしねぇよ」

失礼だな。

綾真「それじゃ。出してくる」

僕は入部届を顧問の男に渡す。

冬海「あなたも物好きですね。弱小サッカー部に入部するとは…」

そんな言葉をかけられたが僕は無視して職員室を出る。

綾真「今の顧問…影山さんに買収されている教師か…」

とりあえず今回のことは晴斗たちに報告しよう。

僕は軽くスマホをいじり現在あったことを晴斗に送った。

綾真「さて…キャプテンにあいさつしないとな」

僕はスマホをポケットに入れてキャプテンを探すために歩き出した。

大方予想はついている。

校舎を出てすぐに彼を見つけることはできた。

綾真「君が円堂守君だね」

僕が声をかければ何とも懐かしい容姿をした彼は振り返る。

円「おう！お前は…」

綾真「僕は橘綾真最近ここに来たんだ。君がサッカー部のキャプテンだというから挨拶に来たんだ。」

円「挨拶って…もしかして！！！」

綾真「先ほど入部届を出してきた。これからよろしく頼む」

円「よっっっっしゃああああああああああ！！よろしくな！！綾真！！！」

ぎゅうっと抱き着かれる。

円「そうだ！！今日、河川敷で特訓するんだ！！綾真も来いよ！！」

綾真「ああ、ぜひ行かせてもらうよ」

僕から離れてまた駆け出していくその姿を見送る

綾真「円堂守…」

大介さんの孫。その名前を反芻した。大介さんと出会い過ごしたのはかなり昔のことで今ではほぼ顔も覚えていない。

だけど写真がアルバムに残っていた。オレンジ色のバンダナ。本当、似てるな

綾真「さて、僕も準備するか」