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染岡は相手のスライディングを飛んで避けると、そのままゴールに運んでいく。
その左右に何かを確信した白石と豪炎寺が並んだ。
「奴の手を見るな!あれも催眠術だ!」
「!?」
『豪炎寺くんの言う通り、平衡感覚を失ってシュートが弱くなる!』
「お前ら……!ずっとそれを探っていたのか!」
染岡は目を見張って2人を見ると、白石は笑った。
「(やっぱりスゲェ奴等だぜ……。
それに比べて、俺は、俺は……!!)」
ぐっと悔しがる染岡に相手はもう一度スライディングをかます。染岡は早めにシュートの体勢になった。
「豪炎寺!白石ィ!!」
「!」
『OK、染岡くん!』
「"ドラゴンクラッシュ"!!」
あえて上に向かって打った染岡のシュートに、豪炎寺と白石はと飛び上がり、一瞬空中で目を合わせる。
「『"ダブル サイクロン"!!』」
ドラゴンクラッシュとダブルサイクロンが合体し、かつてない力を持ったドラゴンサイクロン。それはゴールキーパーごとゴールに突き刺さり雷門は3点目を上げ、1点リード。
その後も、白石を抜かした豪炎寺と染岡のドラゴントルネードが決まり、雷門は2点差をつけて見事勝利を納めた。
試合覚えていろ＿＿＿つまり雷門は豪炎寺や白石だけではないと言う忠告通りに勝利を手に入れられた白石は、人知れず安堵の息を吐いた。
ーーー
サッカー部だけが残った夕方のグラウンドで、皆は集まって喜びを分かち合っていた。
「やってくれたな!染岡、豪炎寺、A!お前達のドラゴントサイクロンとドラゴントルネードが教えてくれたよ!
ひとりじゃ出来ないことも、仲間が居れば出来るようになるんだってな!」
「……エースストライカーの座は、譲ったわけじゃ無いんだからな」
そっぽを向きながら言う染岡に、豪炎寺は小さく笑う。
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作者名：-naki-
x他1人 | 作成日時：2018年5月28日 20時
