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いよいよFF予選1回戦。
野生中対雷門中の試合が始まる。
今回もリベロについた白石は一度屈伸をして、相手と向かい合った。
高さに自信があるという野生中には特別背の高い選手が揃っているというわけではなさそうだが、ジャングル並みの木々に覆われたこの学校で練習を重ねれば身体能力が高くなるのだろう。
その証拠に豪炎寺のファイヤートルネードが、打つ体勢の時点でボールが奪われてしまった。
そのままボールは雷門ゴール側まで運ばれ、円堂がギリギリゴールを守る。
『(……俺が居ない間も皆は特訓してただろうに、やっぱりこの差か。)』
白石は若干顔を歪めると、攻撃に転じた豪炎寺と染岡の逆サイドを走った。
「豪炎寺!!」
相手に囲まれる豪炎寺を呼んだ染岡に、パスが通る。
「空中戦で敵わないなら、こいつはどうだ……!"ドラゴンクラッシュ"!」
豪炎寺からのパスをダイレクトに打とうとする染岡。
しかしその横から相手の強いタックルと衝突し、染岡ごとボールを吹き飛ばした。
「染岡!!」
「ぐっ、う……ッ!!」
染岡はコート脇で足首を押さえながら悶え、その様子を見た白石は彼に駆け寄り『ごめん、触るね』と押さえている場所をそっと触る。
医者の息子でサッカープレイヤーということもあって、スポーツで起こりうる怪我の見分け方や対処法は、仲間や自分自身の為にと父から教えこまれていた。
「っ!!」
『……打撲じゃないな、捻ってる。
木野さん、アイシングの用意して。染岡くん肩貸すから立てるかな?』
「あぁっ、大丈夫だ……」
白石は染岡の腕を肩に回し、うずくまっていた場所の裏側へと移動。
そこに救急箱を持ってきた秋がやって来て、手当てを始めた。
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作者です。
続編できました!
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作者名：-naki-
x他1人 | 作成日時：2018年5月28日 20時
