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どういうことだ、と詰め寄ってくる豪炎寺を白石は両手を使って『まぁ聞いて』と宥めた。
『俺、親に言われて新しい習い事始めたんだけど』
「ああ」
『それピアノなんだよね』
「ピアノ……?」
首を傾げて有名な鍵盤楽器を思い浮かべているであろう豪炎寺は、白石の弾いてる姿を想像して、確かに似合ってはいるけども。と少しふて腐れた。
「それはサッカーよりも大切なのか」
『普通だったらその答えはNO。でも今回ばかりは事情があってさ。
FF初日の前日に、親がホームパーティーを開くことになって……そこでお披露目しましょうってことです』
「……そのホームパーティー、父さんも呼ばれていたな。」
『あ、やっぱり』
だと思っていた白石は苦笑いを浮かべたあと、『まあそういうことだから』と豪炎寺の肩に手を置く。
何故このことをキャプテンの円堂ではなく豪炎寺に伝えたかと言うと、何とか理由をつければ休める円堂に対して、豪炎寺はそう上手くはいかないということを長年の付き合いで嫌というほど痛感しているから。
だから早めに豪炎寺に休むことを伝え、この旨を円堂へと届けてもらいたかったのだ。
『守から豪炎寺くんよりも、豪炎寺くんから守の方が100倍安心だし』
「円堂をなんだと思ってるんだ」
『ただのサッカー馬鹿。
それも純粋で真っすぐで……愛すべき、ね。違う?』
「……いや、大正解だな。」
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作者名：-naki-
x他1人 | 作成日時：2018年5月28日 20時
