【イナズマイレブン】怪傑の奇術師【男主】 (ページ45)

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「うん、相手の高さに勝つにはこれだ!"イナズマ落とし"!」

部室に置いてあった机に腰をかけた円堂は、該当するページに指先を滑らせるととノートを持って読み始める。

「読むぞ!
ひとりがビョーンって飛ぶ。もうひとりがその上でバーンとなってグルっとなってズバーン。これぞ、イナズマ落としの極意!」

『……は？』

「A、素が出てるぞ」

擬音語が大半を占めるせいなのか、どんな技なのか検討もつかない。
あまりの酷さに聞いたこともない声を出す白石を抑える半田。「お前のじいさん、国語の成績良かったのか?」と風丸が苦笑いで円堂に尋ねた。円堂曰く、サッカー一筋だったらしい。それならばこの国語力の無さに納得がいく。

「あんだけ騒いでビョーンのズバーンか……もうちょっと書いてくれよ」

「でもさ、じいちゃんは嘘をつかないよ。ここには本当にイナズマ落としの極意が書かれてるんだ。あとは特訓さえすればいいんだよ!」

「どっからくんだ?その自信。」

祖父をリスペクトする円堂の言葉に風丸が呆れたように言った。

その横では白石と豪炎寺が頭を捻らせている。
どちらとも先程のイナズマ落としについて考えている様子だった。

「ビョーンと飛んで……?」

『バーンとなってグルッ……か。』

なるほどな、と大方の想像を終えた白石。
そして完成図からどうしてあんな説明になったかを考え始める。

『(表現がアバウトすぎる。
流石は守のお祖父さんだ……)』