【イナズマイレブン】怪傑の奇術師【男主】Ⅱ (ページ31)

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後半戦が開始されると、試合展開は一気に変わった。ハーフタイム中に白石が言ってきた通り、秋葉名戸学園は突然攻める姿勢を見せてきたのだ。

「アイツら、前半は力を温存していたのか!」

「皆ディフェンスを固めろ!!」

こうなることが予想出来ていた白石は、マックスを抜いてゴールへと駆けていく秋葉名戸学園の選手をじっくりと観察する。敵は見たことも考え付いたこともない必殺技でシュートを放ち、円堂の指先を抜けてゴールに入った。

その光景に蜂蜜色の瞳を瞼に隠した白石は、大きなため息をつく。

『……また面倒な相手と戦うな、俺たちは』

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その後も今までにない攻撃や守備に振り回されてしまっていた。染岡のドラゴンクラッシュが一度のみならず何度もチャンスを逃し、得点を稼げないまま時間だけが進んでいく。

白石はわざとらしく観客席から立ち上がり、フィールドのなかにいる一人の選手に目を向けた。

「…!白石くん……?」

『(君ならシュートが入らない理由を突き詰めてくれるはずだ＿＿＿目金くん)』

どうしてシュートが入らないのか。
何故キーパーの手に当たりすらもしないのか。

秋葉名戸学園の五里霧中をによって舞い上がった砂埃を眺め、八ッとした瞬間その中に入り込んでいく。そんな目金を知らない染岡が足を大きく振りかぶり、シュートを放とうとしたその時＿＿目金からの静止が飛んできた。

「破ってしまいましたよ…シュートが決まらなかった訳を…!!」

「ゴールをずらしてる!?」

「シュートが入らなかった訳はコレか!」