【ヒプマイ】山田家の不登校少女は小悪魔すぎる２【逆ハー】

『....最近一郎を見るとドキドキするの、だからもう言っちゃうね』　一郎「お、おう...（こ、これはもしや...！？)」　『一郎の大切にしてるフィギュアの足折っちゃった』　一郎「は？」 ページ42

二郎side


ねーちゃんはやっぱり何か隠している。



自分の部屋に戻りベッドに寝転べば、俺は天井を見ながらそんなことを考えていた。



そもそも、ねーちゃんがわざわざ俺に伝えに来ないでLINEだけで済ませるのもおかしかった。

いつもならちゃんと口頭で伝えてくれるはずなのに。



それに、さっきの態度もだ。


苦しい言い訳に、俺に悟られないようにしてか顔を見せないねーちゃん。


本人は気付いていないんだろうけど、姉ちゃんは泣くのを我慢する時唇をぎゅっと噛む。

それは小さいころからの姉ちゃんの癖で。



「っ、だってねーちゃんが何も話さないからだろ！」



俺がついついそう言ってしまった時も唇を噛んで泣くのを堪えている顔をしていた。


それがすごく見ていられなくて。



何が姉ちゃんにそんな顔をさせているのか分からない悔しさと、


その苦しさを取り除いてやれないもどかしさで頭がいっぱいになる。



ねーちゃんの気持ちが痛いほど伝わってくるから俺は何にも聞けなくて。





「....そんなに頼りにならないかよ」



そう呟いた俺の心の内は、誰にも聞かれることなく消えていった。

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