イナズマイレブン～FF編～第1巻 (ページ25)

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（２３）跡をつけるページ25

翌日。いつも通り通学路の商店街沿いに学校へ向かっていると、聖悟は反対方面の歩道で豪炎寺が歩いているのを見かけた。

聖悟「……修也くん、こんな朝からどこに行くんだ」

聖悟は豪炎寺の後をつけて行くことにした。
追いかけて行くうちに、豪炎寺は病院に入って行く。

聖悟「えーっと……確かこっちに行ったような……。もう一つ上の階だったか」

院内をウロウロとさまよっていると、突然病室のドアが開いた。

そこに出てきたのは……。

豪炎寺「……！天空……お前、何してんだ」

聖悟「……アンタが病院に向かって行くとこ見かけたからついて行っただけ」

あっけらかんとした態度に、豪炎寺は溜め息を吐いた。

豪炎寺「……まったく、お前には呆れるよ」

豪炎寺はそう言って、自分からドアを開けた。

豪炎寺「……入れよ」

聖悟「ん」

言われるがままに、聖悟は足を踏み入れた。

病室に入って、最初に目に入ったものは、ベットで眠っている小さな少女だった。

豪炎寺「夕香って言うんだ。もうずっと眠り続けている」

聖悟「……去年のフットボールフロンティアが始まる前に、事故があったらしいな」

豪炎寺「あぁ。……夕香は楽しみにしてたんだ、決勝を見るのを。必ず応援にいくって言ってな……。
だが、夕香の笑顔を見たのがそれで最後だったんだ。
俺がサッカーをやってなきゃ、夕香はこんなことにはならなかった……。
夕香がこんなに苦しんでるのに、俺だけのうのうとサッカーをやる訳にはいかない。
だから俺は……夕香が目覚めるまで、やらないと誓ったんだ。
だけど……あの時、何故だったんだろうな。
自分でもわからないんだ。自然に、体が動いてたんだ」

聖悟「……妹に気ィ使ってんの。じゃあアンタ、僕に似てるな」

豪炎寺「えっ？」

聖悟「……修也くんはさ、大切な人が自分を庇って他界される、ってどう思う？」

豪炎寺「……？」

聖悟「……って、そんなこと急に聞かれてもわかんねーか」

寂しそうな顔をする聖悟は、ドアに手をかけた。

聖悟「じゃ。アンタのこと、誰にも言わないから」

豪炎寺「待ってくれ、天空」

薄々ドアの隙間を開けたところで、豪炎寺は後ろから覆いかぶさるようにして聖悟を引き止めた。

聖悟「……なに」

豪炎寺「一つ聞きたいことがある。

お前…

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もしかして『女』じゃないのか？」