イナズマイレブン～FF編～第1巻 (ページ19)

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（１７）頼るページ19

円堂「そ、そんなことより！昨日の帝国戦での試合で、俺たちの問題点がわかった。それで……」

松野「問題点も何も、まず天空以外体力無さすぎ」

松野の直球すぎる発言で、一瞬にして空気が重くなった。こいつはかなりの毒舌だな。うん。

松野「あ、ゴメン。今のヘコんだ？」

聖悟「で、問題点って」

松野が先程、無意識に作り出してしまった重い空気を断ち切るために、聖悟は円堂に話を戻させた。

円堂「まぁ、体力作りは勿論なんだけど、こんなフォーメーションを考えたんだ！」

ホワイトボードにみんなの背番号を書き出した。

フォーメーションは、5－2－2－1と中盤を固めた様な図だった。12番がフィールドの図から外されている。

円堂「じいちゃんのメモがベースなんだけどさ」

聖悟「へぇ……」

目金「えぇ～ボクスタメンじゃないのぉ～」

半田「逃げたヤツが何言ってんだか」

目金「うっ……。戦略的撤退と言って欲しいね」

円堂「…………」

さっきから自分の都合のいいことばかりいうこいつに、少し口封じさせようと思ったが、やめておこう。

なんかこいつが喋りそうになった時話せなかったらみんな不思議に思うだろうし。

宍戸「あの、キャプテン」

円堂「ん、何だ？」

宍戸「こないだの豪炎寺さん、呼べないんですか？」

宍戸の質問に、染岡が眉間に皺を寄せて何かを睨むような目になった。

目金「そうだよね。結局のところあの1点、豪炎寺くんのシュートだったんだからねぇ」

壁山「今のオレ達じゃ、あんな風にはなれないッスよ……」

すると、修也くんの話になってから苛立っていた染岡が、「あんなのは邪道だ…！」と呟いて急に立ち上がった。

染岡「俺が本当のサッカーを見せてやる！」

半田「染岡……？」

栗松「染岡さん……」

染岡「豪炎寺はもうやらないんだろ？」

円堂「それは……わからないけど……」

染岡「円堂まで、あいつを頼り過ぎだ」

円堂「そ、そんなことは……！」

染岡「俺達だってできるさ！もっと俺達を信じろよ！」

染岡の発言に、松野の時より空気が悪くなってしまった。

すると何も知らない秋さんが部室に入って来た。

秋「みんな、お客さんよ、……ん？何かあったの？」

円堂「いや、あぁ……ちょっとな」

秋「ど、どうぞ」

と、そこへ入って来たのは、理事長の娘、雷門夏未だった。

一体、何の用で来たのだろう。