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第146話 ページ49

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左京に期限を提示されてから思っていたことだけど、
一ヵ月なんてあっという間で。


ついに公演まで残り一週間となってしまった今日。



なかなか売れなかったチケットも、至や一成の助けもあってか大分減らすことができて。

残っているのは千秋楽の分のみだ。


うん、今のところは順調に進んでる。

そう思ってはいたんだけど、



いづみ「おはよう、真澄くん。昨日の事なんだけど―――」

真澄「っ」

『え、』


いつものように朝練をするために集まった私たち。

でもいつもと違うのはあの真澄がいづみちゃんを避けたことだ。



咲也「あれ、真澄くん、朝練は!?」

真澄「っ学校、行く」



そう言ってレッスン室を飛び出した真澄。

練習着を着てたし、朝練出るつもりだったっぽいのに。



綴「どうしたんだ?あいつ」

咲也「オレ、学校ついていきます!」

いづみ「うん、お願い」

『私は後から行くよ』



早足で真澄を追いかけた咲也の背中にそう声をかける。


ここは咲也に任せとくか。

多分私と真澄が話したところであんまりいい方向には進まなさそうだし。


そう思いながら、とりあえずそのまま私たちは朝練を始める。





『何かあったの?』

いづみ「うーん、あったのかな...?」


3人が話し合って練習をしている中、私はこそっといづみちゃんに話しかける。

何で真澄がいづみちゃんを避けたのかあんまり分かってない様子。

でも昨日真澄が部屋に来たらしくて、心当たりがあるとするならその時ぐらいらしい。




いづみ「真澄くんには自分のためにお芝居をやってほしかったんだけど...」

『あー...』



"わたしに褒められるために演劇をやるんじゃだめだよ"。

昨日いづみちゃんに褒めてもらいに来た真澄に、そんな言葉をかけてしまったみたいで。



きっと真澄のことだから、自分のいづみちゃんに対する気持ちを否定されたって思ったのかも。


真澄、誰がどう見てもいづみちゃんに恋してるからなぁ。







―――めんどくさ。





いづみ「ん?」

『あ、ううん。なんでもない』




どうやら声に出してしまったみたいで。

私の呟きを聞き取れなかったいづみちゃんに笑顔で首を横に振る。




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琥珀(プロフ) - あおいさん» コメントありがとうございます!まだまだ春組ですが、気長に待っていただけると嬉しいです! (2021年5月4日 23時) (レス) id: 2e5c416c18 (このIDを非表示/違反報告)
あおい - 100話目おめでとうございます!いつも更新を楽しみにしてます。これからも応援してます! (2021年5月4日 20時) (レス) id: bf03d702ef (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:琥珀 | 作成日時:2021年5月4日 14時

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