これから笑うから、貴方のようにこの灼熱の季節で

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ダリ先生sight

人間…

この子は自分は悪魔ではなく、人間と言った

僕は人間を見たことがない。自分は魔歴担当の教師だが、人間なんて空想上の生き物だと捉え信じていなかった


もし君が本当に人間だとしたら驚かせちゃうかもだけど…


『ここは魔界。そして僕は悪魔だよ。』


ずっとこのまま固まっているわけにはいかない

それに、他に悪魔が来たら危ないかもしれない状況だ

どことなく冷静な彼女にここは魔界だと告げた


「へぇー」


反応は薄かった

『え、なんでそんな平然としてられるの？』

僕は不思議でたまらなかった

「なんでって、…うーん」

しばらくたって、なんでだろうと真面目な顔で問い返して来た彼女に思わず笑みが溢れた

多分、なんか事情があるんだろう

すっきりとした目をしているが彼女の目を見る限り奥が全く分からないあたりから僕はそう感じた

『一応ね、魔官署に行って人間界に返して欲しいと要求すれば保護してくれるはずだし、検査とかお話とかして時間はかかるかも知れないけど人間界に帰れるよ。』

連れてってあげようか？

その一言を話した瞬間

彼女が苦しげな顔をしているのが視界に入った

「…いえ、大丈夫です」

けど、すぐに最初の表情に戻り保護を断った彼女。

これは何かあるなと確信した僕は彼女にある提案をしようとしたその時


『…!!』


彼女は急に意識を失い、倒れそうになった


ポスッ


この日僕は初めて彼女に触れた

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