洗脳強くただひたすらもがく、苦しむ[闇入り一周年記念作品]

想像以外で想像以内 ページ5

次の日になり、今度はアンダースワップに行くこととした

『・・・ポストには・・・入ってないな』

今の所、ケチャ、オリジナルさんには被害はなさそうだ

『・・・さっさと行こう』


『・・・こんなだっけ』

なんだか美しさというものがないように見える

彼は元気なのだろうか・・・

ハニー「・・・お前か？」

『？・・・あなたは＿＿＿』

ハニー「兄をあんな風にしたのはお前かｯ！？」

『！？』

兄・・・あぁ、ベリーのことか

弟のように見えるけど本当は兄なんだよな

『・・・すいません、わたくしはそのようなことを知らないのです・・・まず、あなたのお名前を把握してもよろしいでしょうか・・・』

ハニー「ｯｯｯ・・・あぁ、すまない・・・俺はハニー・・・初対面からあんなで悪いな」

『いえ・・・あの、何かあったのでしょうか』

だいたい、理想はつくけれど

ハニー「・・・兄、ベリーが、サンズィが、おかしくなった・・・」

『おか、しく・・・』

なぜだろう、なぜか胸が痛い

昔はわかるはずの痛みはもうひいてしまっていた

もう名前もわからない

『・・・前に、人間は来ましたか』

ハニー「あぁ・・・確か、ゆめあ、だっけな」

その名前を聞くだけで、なぜか喉から湧き上がるかのような炎を感じる

とてつもない怒りのやり場

『そう、でしたか・・・私、あなたの兄を助けてみたいです』

ハニー「・・・は？」

『私、誰にも必要とされたこと、なかったんです、だから、一度だけでも、その瞬間だけでも、誰かのヒーローになってみたいなって、思いまして』

ハニー「・・・」

『きれいごと、だらけです・・・でも、それでもいい、だから待っててください、お兄さんが正気に戻るまで』

ハニー(・・・こいつは、鬼だ、だが・・・本当は、優しい鬼、なのかもな)

私は最後まで意味のないであろう言葉を吐きながら違う世界・・・いいや、きっとあいつがいるであろう世界に出向いた

・・・知らなかったんだ

あんな、ことに、なるなんて

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